高知中央vs高知商
高知中央「2年生右腕140キロ超コンビ」で高知商を6安打完封!
自己最速144キロを出して最終回を占めた高知中央・安東 慶真(2年)
<第104回全国高校野球選手権高知大会:高知中央6-0高知商>◇20日◇準々決勝◇県立春野
今大会注目の強豪校対決となった高知大会準々決勝。結果はノーシードの高知中央打線が第4シードの高知商最速142キロ右腕・熊澤 実樹哉投手(3年・168センチ64キロ・高知市立旭中出身)の直球を終盤攻略したが、それ以上に全国的インパクトを与えたのが高知中央の2年生右腕たちだった。
まず先発の最速146キロ・堅田 絋可投手(176センチ94キロ・香芝ボーイズ<奈良>出身)は、「今大会初登板初先発に緊張した」と言いながらも最速143キロの直球と、縦のスライダー、チェンジアップを有効に使い2.2回を2安打無失点でチームに流れを引き寄せた。
続く2番手の竹村 大翔投手(171センチ72キロ・ヤング南国マリナーズ出身)も5.1回を投げ2安打4奪三振無失点。自己最速となる143キロの直球の他にも「自分的にもかなりよかった」カットボールをはじめとする変化球精度にも見るべきものがあった。
そして最終回に登板したのはこれまで公式戦登板なしにもかかわらず背番号「1」に抜てきされた安東 慶真投手(177センチ69キロ・京都東山ボーイズ出身)。「緊張したが球のかかり具合はよかった」と語った通り、1安打1四球を与えた一方で自己最速144キロの直球が冴えて13球で無失点。かくして高知中央の2年生右腕トリオ全員が140キロ超をマークし、6安打完封リレーを決めてみせた。
試合後、高知中央・太田 弘昭監督は準決勝の展望を問われ「竹村はよかったが、堅田や安東は経験不足。これでは通用しないでしょう」と謙遜のコメントを並べたが、「練習から強い要求をしている」主将・女房役の吾田 圭太(173センチ75キロ・右投右打・兵庫夙川ボーイズ出身)のリードが試合巧者の急所を突くことができれば…。四国地区の次世代では最強といってもよい投手陣が、一足早く晴れ舞台に立てる可能性は一気に高まってくる。
(取材=寺下 友徳)