藤沢清流vs百合丘
打線は不発も、ベスト16入りに勝ち上がった藤沢清流の選手たちの体格はまさに強豪私学
適時打を打つ竹内(藤沢清流)
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<第104回全国高校野球選手権神奈川大会:藤沢清流6-5百合丘>◇18日◇4回戦◇サーティーフォー保土ケ谷
先制したのは藤沢清流。4番竹内嶺汰外野手(3年)の適時打、6番柴山陽人投手(2年)の適時打、バッテリーミスで3点を先制する。
4回裏、百合丘は反撃開始。2番小田唯斗外野手(3年)の三塁打からチャンスを作り、3番花輪綜一郎外野手(2年)の適時打で1点を返し、6番大西陽一郎捕手(3年)の適時二塁打で1点差に迫った。
藤沢清流は2回以降、なかなか点が取れず苦しい試合展開であったが、6回表、1死一、二塁の場面から1番田嶋陽人内野手(3年)の右翼線を破る二塁打、2番大橋幹太外野手(3年)の左前適時打で2点を追加し、7回表にも内野ゴロの間に1点を追加した。
だが7回裏、藤沢清流投手陣が崩れ、押し出し2つ、パスボールで百合丘が1点差に迫る。それでも背番号18の山本気介投手(3年)が守りきり、藤沢清流がベスト16進出を決めた。
藤沢清流自慢の打線は爆発こそならなかったが、選手1人1人の体格が素晴らしく、スイングの迫力は私学とは変わらないぐらいだ。その中で最も目を惹くのは4番竹内のポテンシャルの高さ。175センチ、79キロとその体格は強豪私学の選手と引けを取らない。スイングも鋭く、打球の速さを見ても、非凡なものを持っている。
入学当時は175センチ、60キロとかなり細かった。藤沢清流は体作りに力を入れているチームであり、榎本正樹監督が独学でトレーニングを学び、選手たちに伝えた。学校ではウエイトトレーニングに取り組み、また補食や間食の時間でもプロテインや白米を食べるなどを行ってきた。
海老名市から自転車で1時間半かけて通う竹内は移動時に空腹になるため、帰宅前では学校で補食を多めにとり、さらに帰宅後も食事をとり、そしてしっかりと休養できるよう、スマホ画面をならべく見ないで睡眠を摂るようにするなど、生活面でも工夫。その結果、20キロ近くの増量に成功し、パワーアップに成功した。
藤沢清流の選手たちは竹内だけではなく、入学から10キロ以上の増量に成功する選手が多いという。選手たちの足の太さを見ると、しっかりとフィジカルを鍛えてきたのが伺える。
エースの木島直哉投手(3年)は未登板、未出場。1点差に迫られても、代えることはなかった。
「投げない日と決めていました。そこで負けることがあれば、それまでのチーム」と榎本監督が語るように頂点を勝ち取るために、エース温存も必要な戦略だ。課題となった打線。5回戦まで中1日。そこまで状態を上げることができるか注目だ。
(取材=河嶋 宗一)