明大中野vs都立富士
ダークホースとして注目される明大中野。投打で課題多く出るも、難しい初戦を突破
<第104回全国高校野球選手権東東京大会:明大中野8-4富士>◇11日◇2回戦◇神宮
今年の東東京のノーシードの中でも最も実力が高いチームとして評判の明大中野が初戦を迎えた。1回裏、無死満塁から4番・加藤千晴外野手(3年)の犠飛と敵失の間に2点を先制した。
都立富士の先発・吉田一登投手(3年)は最速137キロを誇る本格派右腕で、鋭い腕の振りから威力ある直球を投げる投手で、スライダーのキレもよく、思わず差し込まれそうになるほどキレがあった。
7番の阿保の左横線を抜く適時二塁打で貴重な3点目を入れた。さらに4回裏も三塁打からチャンスを作り、2番・片桐心内野手(2年)も痛烈な適時打で4対0とする。
ただ、都立富士も内野手、外野手ともによく守っている。5回表には、5番・山下寛二郎外野手(2年)の犠飛で1点を返し、5回裏にはセンターの大飛球を捕球するファインプレーもあった。
しかし6回裏、明大中野は敵失や、4番加藤千の適時二塁打、5番加藤の犠飛で7対1と突き放した。ただ都立富士も7回表、無死一、三塁のチャンスを作り、併殺崩れの間に1点、押し出し、犠飛で4対7と3点差に迫る。
8回裏、明大中野は主将の3番小島の適時打で8対4。都立富士は後続の打者を抑え、コールドを許さず、9回まで試合を成立させた。そして明大中野はリリーフの吉田渉投手(3年)が都立富士打線を抑える好リリーフを見せ、試合終了。明大中野が苦しみながらも初戦を突破した。
初戦を終えて、明大中野の岡本 良雄監督は「大会初戦はやはり難しい。野手はバットを短く持って鋭い打球を打つことを心がけていたのですが、殆どの選手が振り回す形となってしまいました」と振り返るようにフライアウトや、守備のミス、簡単に三者凡退に終わるなど内容が悪かった。
初戦だからこそ課題点も多くでたことだろう。次の試合へ向けて修正することを期待したい。