北海vs江別
前回王者・北海がコールド勝利 最速142キロ右腕が9回完投3安打12奪三振
<第104回全国高校野球選手権南北海道大会札幌支部予選:北海9-1江別(5回コールド)>◇2日◇2回戦◇[stadium]札幌円山[/stadium]
終盤に勝ち越した北海が勝利し、代表決定戦へと進んだ。
両チーム無得点で迎えた2回表、北海は1死一、三塁のチャンスを作ると、9番・小原 海月内野手(3年)が左前適時打を放って1点を先制する。
追いつきたい江別は4回裏、先頭の3番・松本 浩稀内野手(3年)が右中間への三塁打を放って無死三塁のチャンスを作り、4番・中川 拓巳捕手(2年)は2ストライクからワンバウンドを空振り。このままアウトかと思いきや、北海の井尻 琉斗捕手(3年)が一塁に悪送球し、振り逃げとなって江別が思わぬ形で1-1の同点に追いついた。
試合は5、6回と両チーム無得点で進み、7回表を迎える。
是が非でも勝ち越したい北海は7番・幌村 魅影内野手(1年)の四球、相手の捕野 選、9番・小原 海の右前安打で1死満塁のチャンスを作ると、1番・小原 昴大外野手(3年)が右翼への3点適時三塁打を放って、4-1とリードを3点に広げた。
北海はそのあとも得点を重ねる。9回には小原 海の四球、相手の失策などで1死一、三塁のチャンスを作り、2番・井尻の右前安打、3番・長内 陽大内野手(2年)の左前安打、4番・宮下 温人外野手(1年)の右前安打、5番・熊谷 陽輝投手(2年)の自身を助ける左越え二塁打、6番・井堅 太希外野手(3年)の左前安打と打者一巡の猛攻でこの回5点を挙げ、江別を突き放した。
北海先発の最速142キロを誇る熊谷は9回完投で3安打、12奪三振、122球の熱投だった。
一方敗れた江別は、2回に先制したものの、先発の倉野 雅士投手(3年)が7回に相手打線につかまった。打線も3安打と振るわなかった。
北海・平川 敦監督は初戦を終えて「勝ててよかった。内容ではなく、勝つことが一番」と振り返った。
熊谷は「立ち上がりは球が上ずっていて修正できず、緊迫した試合になってしまった。次は立ち上がりからしっかり最大出力で投げられるよう、頑張りたい」と気持ちを切り替えていた。
(文=小林 英介)