天理vs中部大春日丘
天理、終盤の集中打で中部大春日丘を破り、逆転勝利
逆転となる適時打を打つ内藤 大翔(天理)
<愛知高野連招待試合:天理8-4中部大春日丘>◇4日◇刈谷市営
今年8回目と恒例行事となってきた6月の愛知高野連招待試合は、今春センバツ出場の天理を招いて行われた。
天理の先発・南澤佑音投手(3年)が復帰登板した。右サイドから常時130キロ前半の速球、切れのあるスライダーを投げ分けるが、この日は全体的に高めに浮き、1、2回に1点ずつを失うと2回で降板した。中村監督によると、先週の練習試合から復帰し、土日で2イニングずつを投げているという。この日は2イニングにとどまったが、5日はさらにイニングを投げる予定だ。
南澤の後で2番手として登板したのは、背番号21の北田陸斗投手(3年)。体格は184センチ、84キロと恵まれている。上から振り下ろすようなフォームから繰り出される直球は常時130キロ前後(最速136キロ)をマーク。120キロ前半のスライダーも交じえてゲームを作る。
打線は1回裏、挟殺プレーの乱れの間に1点を入れ、内藤大翔内野手(3年)の犠飛で追いついたが、その後は中部大春日丘の新宅 涼平投手(3年)を打ちあぐね、2対2のまま終盤戦へ。
7回表、中部大春日丘は2死一、二塁から1番比嘉門大翔外野手(2年)の左前適時打、さらに2番吉村 碧真外野手(3年)の右前適時打で2点を勝ち越す。だが、天理もその裏に反撃。2死一、三塁から2番戸井零士内野手(3年)の痛烈な左前適時打で1点差に迫り、なおも満塁から4番内藤の2点適時打で逆転に成功した。
さらに8回裏にも7番藤原 凪秀外野手(1年)の左前適時打、9番重舛 春樹外野手(3年)の適時打、さらに内野ゴロの間に8対4とリードを広げる。
投げては3番手の嶋川 雄大投手(2年)が常時120キロの直球と切れのある変化球をきっちりと投げ分けて、打たせて取る投球を見せた。粘る中部大春日丘打線を振り切り、8対4で勝利を収めた。序盤に苦しみながらも、12安打を放つ打線は活発であった。
敗れた中部大春日丘は評判通りに野手のレベルが高かった。1番・比嘉門は巧打でしっかりと振れるスイングを見せ、4番中里 匠捕手(3年)も守っては2.00秒台のスローイングを見せ、打席でも鋭いスイングが光った。7番遊撃手の宮下 幸土内野手(3年)の守備が目を引いた。フットワークが軽快で、持ち替えも速く、動作にキレがある。しっかりとトレーニングがしていたからこそ強い送球、俊敏な動きができると思わせる守備が多くあった。
(記事:河嶋 宗一)