広陵vs岡山学芸館
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「広陵のボンズ」の一打で岡山学芸館に逆転勝ち!3年ぶりの選抜に大きく前進
ホームに生還し雄叫びを上げる4番の真鍋慧(広陵)
10月30日、来春の選抜甲子園の出場権を懸けた秋季中国地区大会の準決勝が[stadium]西京スタジアム[/stadium](山口市)で行われ、第1試合では広陵(広島3位)と岡山学芸館(岡山2位)が対戦。試合は1年生4番の一打で広陵が3年ぶりの選抜甲子園を大きくたぐり寄せた。
2対3と岡山学芸館が1点リードで迎えた7回表、広陵は相手の守備のミスなどで一死満塁のチャンスを作ると、3番・内海優太が右前適時打を放ち同点に追いつく。さらに満塁で1年生の4番・真鍋慧に打席が回ると、センターオーバーの適時打三塁打を放ち逆転に成功。その後も相手のワイルドピッチで5点目。ビックイニングを作り、岡山学芸館を一気に突き放した。
189センチ86キロの屈強な体格から、ここまで高校通算7本塁打、スイングスピードは驚異の154キロを記録するという真鍋。普段練習ではバックスリーンの上を越える打球を連発するといい、中井哲之監督も「飛ばす力は広陵の歴代でもトップレベル」と舌を巻くほど。そのあまりの飛距離から、中井監督は普段から「ボンズ」と呼んでおり、その愛称はすでにチームメイトの間でも浸透しつつあるという。
「真っすぐを狙っていました。1、2回戦で打てなかったので、何とか打ちたいと思っていました。感触は良かったです。バリー・ボンズ選手はすごい選手なので、そのように呼ばれて光栄です」
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勝利しガッツポーズを見せる内海優太(広陵)
1年生主砲の一打で波に乗る広陵は、7回裏からは背番号7の内海優太が3番手としてマウンドに登る。先発の森山陽一朗、二番手の中谷悠太の制球が安定せずに、なかなか試合を作れなかった広陵だったが、内海が粘り強い投球で岡山学芸館打線の反撃を1失点で凌ぎ切る。試合は7対4で広陵が勝利し決勝進出。選抜甲子園出場へ当確ランプを灯した。
試合後、中井監督は「森山は昨日から調子が悪く、継投は最初から頭にありました。あれだけストライクとボールがはっきりしていたので、早めに中谷をマウンドに送りましたが、彼も真面目すぎるのか弱気になっていました。その中で内海がよく投げてくれました」と語り、投手陣を総括。これで選抜甲子園に大きく前進したが、それでも「まずは明日勝ちたい」と決勝戦へ気持ちを切り替えた様子を見せた。
一方、敗れた岡山学芸館。先発左腕の岡田景翔は、序盤から小気味良いピッチングで広陵打線を翻弄したが、終盤に入り球威が落ちてきたところを捉えられた。また得点の多くは暴投や失策など、相手のミスによる部分が大きく、打線の得点力不足も課題として挙がるだろう。まずは選抜出場を信じて、体作りから取り組んでいきたいところだ。
(記事=栗崎祐太朗)
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岡山学芸館の先発・岡田景翔
広陵の先発・森山陽一朗(広陵)
準決勝を突破した中井哲之監督や広陵の選手たち
(取材=栗崎祐太朗)
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