都立日比谷vs都立練馬
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打撃好調の都立練馬、1回戦に続き二桁得点で都大会出場決定
練馬・仲本健一
秋季都大会の1次予選も、この試合が最後となり、都大会出場の64校が出揃う。1次予選の最終戦となったのが、伝統校の都立日比谷と、1回戦を35対0で圧勝した都立練馬という都立校同士の試合だ。都立日比谷は、過去には夏の大会で準々決勝に進出するなど、強い時代もあったが、近年はかつての強さはなくなっている、それだけに、1回戦で圧勝した都立練馬の攻撃をどこまで食い止めるかが、見どころであった。
都立日比谷は1年生ながらエースの高橋 直人が先発。1回表の都立練馬の攻撃を三者凡退で抑える好調な立ち上がりをみせた。2回表も、都立練馬の4番・高階 暁が中前安打に出塁し、二盗、犠打で三塁に進み、6番打者で先発投手でもある佐藤仁哉の中犠飛で1点を失ったものの、ここまでは、都立日比谷も踏ん張ったといえる。
しかし3回表、都立練馬打線が本領を発揮する。下位打線が作った一死一、三塁のチャンスで2番・仲本 健一が二塁打を放ち2人が生還。3番・倉本 眞樹の左前安打で仲本が還り、5番・福山 正治の三塁打でさらに1点を追加。福山も6番・佐藤の右前安打で還り、この回都立練馬は5点を入れた。
4回表都立練馬は無得点で終わり、その裏都立日比谷は敵失で得たチャンスで、4番の昼間 康太郎がセンターへの二塁打を放ち、一塁走者が一気に本塁を狙ったが、8-4-2の中継で刺され、得点できない。すると5回表都立練馬は、一死満塁から代打・加覧 虎太郎の走者一掃の二塁打で3点を追加する。
その裏都立日比谷は二死三塁から1番・恩田 秀廸の左前安打で1点を返した。
それでも都立練馬は7回表に佐藤の二塁打などで2点を追加。この試合も1回戦に続き二桁得点になる、11点目を記録した。
点差は開いたものの、都立日比谷は7回裏、6回から登板している都立練馬の左腕・仲本を攻め、2番・藤原 隆慈に二塁打、3番・高橋の右前安打などで2点を返したものの、反撃もここまで。11対3の7回コールドが成立した。
コールド負けにはなったものの、都立日比谷も粘りはみせたし、1年生エースの高橋らに、今後の成長の可能性を感じさせた。都立日比谷の杉山 彰英監督は、「練習試合などもできない中で、よくここまでやれました。これからだと思います」と語っている。今後を期待したい。
都立練馬は夏を経験した選手が多く、その経験値が力になっている。都立練馬の吉田 憲司監督は、「後半に気の抜けた凡ミスがあったのは良くないです」と語る。吉田監督は、甲子園出場実績もある香川の高松西の出身。高校時代は全力疾走で有名な土佐高校出身の監督に指導を受けたという。それだけに、気の抜けたプレーには手厳しい。
次は都大会。1次予選の打撃好調ぶりを強豪相手にどこまで発揮できるか、注目される。
(記事=大島 裕史)
日比谷・高橋直人投手
練馬3番・倉本眞樹
練馬4番・高階暁