中京大中京vs西春
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中京大中京が序盤から猛攻で力の差を示し西春に快勝
先発して2イニングを無難に投げた中京大中京・蟹江
当初の予定していた日程から、新型コロナの感染防止対策として開幕が一週間遅れることが発表された。ところが、それが前日土曜日の雨でさらに1日遅れての試合となった。今春のセンバツベスト4で、夏の愛知大会もベスト4に進出している中京大中京。しかし、この夏は名古屋地区一次予選で向陽にまさかの敗退というところからスタートした。それでも、そこから立て直して市工芸にコールド勝ちで進出してきたのはさすがだった。
一方、西春は近年尾張地区の公立校では上位の常連校となっている。それを率いる倉見徳人監督は中京大中京出身でもある。つまり、中京大中京の高橋源一郎監督の後輩にもあたるわけだ。かつては一度、倉見監督が安城農林から異動してきてすぐのコーチ時代に、春季県大会で西春が勝利したこともある。倉見監督が就任してからは公式戦では初対戦となる。どんな試合になっていくのか、ちょっと興味深いところでもあった。
初回、中京大中京は先頭の西谷が右前打で出ると、2つの失策などあって一死満塁とした。ここで、西春の先発秋田も踏ん張ってはいたが、沖野が中前打して2者がかえる。さらに、7番に入っていた蟹江も右越三塁打してこの回4点が入った。というものの、中京大中京の高橋監督は、「結果として、4点は入りましたが、無死二、三塁にしていたのだから、本当は3番4番5番で安打が出なくても犠牲フライとか、ゴロを転がしてホームへかえすという形で点が取りたかったんですけれどもね。そういう意味では、点は入りましたが、反省点でもあります」と、思い描いていた点の取り方ではなかったという。
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それで中京大中京は、2回にも一死三塁から、今度は3番曽根が左翼線へ二塁打して2者をかえしている。このあたりは前の席の三振を反省して上手にタイミングを合わせて引っ張っていった好打だったとも言えよう。中京大中京は、5回にも赤山の二塁打などから好機を作り、日比の左前打、大西の右前ポテン安打や9番森本のタイムリーなどで3点。7回にも1点を加えて都合10点を入れた。
そして、このリードを先発左腕の蟹江が2イニング、大西も2イニング。さらに左腕祝と3人の1年生投手で繋ぎ、6回、7回は1番をつけた山田が抑えて逃げ切った。この継投に関しては、高橋監督は、「今日は最初から細かく繋いでいこうと考えていた。山田は、スピードや球威が飛び抜けてあるわけではないが、ここへ来てカットボールがよくなってきて安定しているので、抑えとして使っていきたい」という形で、継投に関しては、当初のイメージ通りだったという。
西春も、もう少し食い下がりたいところだったが、初回の4失点、さらには2回の2失点と序盤で大きくリードされたのが最後まで効いてしまった形になった。結果としては、中京大中京の4投手に対して、4安打はしたものの無得点だった。それでも、初回の四球も含めて、4度も先頭打者が出塁していただけに、何とか一矢を報いたいところでもあった。
(記事=手束仁)
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9点目のホームを踏んだ、中京大中京の代走垣津
ショートからリリーフした西春・長谷川太陽
中京大中京・祝昴輝