大垣日大vs岐阜
岐阜が先制点を挙げるも、大垣日大が大量点でコールド勝ち
県内3強とも4強とも言われる中で、安定した力を示し続けている大垣日大。前日の3回戦では、岐阜聖徳学園との大乱戦(11対10)と苦しんだものの、何とか勝ちを得られたのは、やはり勝負強いと言っていいであろう。そんな大垣日大に、県内屈指の進学校としての評価が高い岐阜が挑んだ。
前の試合で、番狂わせというか第一シードで優勝候補の声もあった岐阜第一が敗れるという試合の余韻が残る中でのプレーボールがかかった。
先制したのは岐阜だった。初回、走者は出しても併殺とし、3人で終えたその裏の岐阜。先頭の村井がいきなり中越え二塁打で出ると、臼井のバントも安打となり一、三塁。大野の内野ゴロで三走が刺されたものの、一死一、二塁で4番高木が中前へ好打して二塁から臼井がかえった。
しかし、大垣日大もすぐさま反撃した。2回は注目の強打者清田からだったが、三塁線を破る二塁打で出塁。死球後バントで一死二、三塁となると、7番の森 大地が中越え三塁打して２人がかえって逆転。さらに、内野ゴロ野選で森もかえりこの回3点となった。
その裏、岐阜もすぐに今井が三塁打して、中村の中飛で１点差かと思われたが、アピールプレーで離塁が早かったと判定されてアウト。「足の速い子なんでね、そんなに慌てなくてもよかったんでしょうが、やはり焦っていたのでしょうかね。ここで１点が入っていたら、また違った展開になっていたと思います」と、北川 英治監督は試合後、この得点が成らなかったことを悔いた。これで、試合の流れは大きく大垣日大に傾いていくことになったからだ。
4回にも大垣日大は森のこの日2本目の三塁打と続く伊藤の左前打で三走をかえすと、ここで岐阜は投手が田中 健太郎に代ったが、一死後さらに連打で、2点が追加された。たまらず、北川監督はすぐに3人目の篠田を送り出して何とかこの回は止めた。
しかし、大垣日大の勢いは止まらず、6回は渡邊竣の二塁打と角田の左前打でさらに追加点。
さらに、大垣日大は7回には清田の2ランも飛び出すなどして、大量5点が入り、結果としては大垣日大の7回コールドゲームで圧勝ということになった。
北川監督は、「野球のレベルの違いを見せつけられた試合という感じですね。しんどい試合でした。大垣日大の選手たちの強い打球にもなれていませんでしたね。ただ、今日は大敗という形になってしまいましたが、ここまでの3試合では、コロナの影響で対外試合が出来ないなど、さまざまな制限があった中で、それでもやってきた成果は出せたと思います。ただ、甲子園を狙うのであれば、こういうレベルの相手と対等の野球がやれなくてはいけないということは分かったと思います」と、さらに高い意識を持って行くことの必要性を感じつつも、コロナ規制の中での選手たちの頑張りなどは評価していた。
結果的には17安打13得点で大勝という形になった大垣日大。この日は、1年生の背番号14の山田が先発して6回まで投げて1失点に抑えた。阪口 慶三監督は、「昨日は、あんだけ（10失点）打たれたんで、今日、投げる投手がいなくて、1年生だけど山田で行くぞということにした。打たれるのはいいから、四死球を出したら代えるぞということは言っていたのだけれども、6回まで投げさせたのは、私も我慢強くなったのかなぁ(苦笑)。打撃には、自信を持っているチームなんで、山田には4点までは大丈夫だと伝えていた」と語っていた。打線は、中盤以降大爆発で13点は、想定以上だったようである。
（取材＝手束 仁）
