コザvs普天間
140kmに迫る剛腕、コザ・仲本が普天間打線を粉砕
コザの仲本雄太は初回から全開。唸りを上げる140キロ近いストレートで、普天間打線に手も足も出させない見事なピッチングで、チームを勝利へと導いた。
コザ・仲本が終盤は二塁を踏ませないピッチング
時は遡り、一年生中央大会。初戦の沖縄宮古戦で先発したコザの仲本雄太は、先発と三番手としてマウンドを守り切り二桁奪三振をマーク。続く与勝戦でも8イニングを投げて自責点2(タイブレークの末に敗退)。防御率1.53と活躍し、一年生中央大会4年振りのベスト8入りで「コザに仲本あり」と知らしめた。
時は戻りこの日迎えた最後の夏初戦。不動のエース兼4番としてグラウンドに立った仲本雄太は普天間打線が打者一巡するまでの3回で、早くも6つの三振を奪う快投を見せる。4回に失点したものの、5回からギアを上げるように普天間に二塁さえ踏ませず勝利。二桁奪三振まであと一つと迫る9つの三振をマークして、チームを勝利へと導いた。
1回、2回と、連続して二死一・二塁まで形を作り相手にプレッシャーを与えるコザは3回、2番山城結萌が右中間を破る三塁打を放ちガッツポーズ。続く山城俊也がレフト前へ放ち先制点を挙げた。追う普天間は4回、二死無塁から4番名護樹生がレフト線への二塁打。5番伊波琉輝のライト前タイムリーで同点とした。1945年開校したコザから2年後に分校として開校した普天間高校(前野嵩高校)。中部の歴史ある兄弟校として、勉強とスポーツに切磋琢磨してきた両校らしく、序盤は激しく火花が散った。
しかし5回、コザがその均衡を大きく破る。一死から四球と2本のヒットで満塁とし、6番山城偉楓の2点タイムリーが出る。その後相手のエラーで得点すると8番平安名亨太が右中間へ運ぶタイムリー二塁打で大量4点を奪取した。6回には山城俊也のタイムリー三塁打と4番仲本雄太の犠牲フライで突き放した。8回、米須清佑、山城結萌の1・2番コンビが連続二塁打をマークしてコールドゲームが成立。普天間の4投手から12安打を集めた兄貴分コザが快勝で二回戦進出を決めた。
(文=當山雅通)