新潟明訓vs高岡第一
初回に先制した新潟明訓が理想的展開で高岡第一に完封コールド勝ち
7回を投げて、2安打完封の好投だった新潟明訓・飯濱君
例年ならば、県大会の上位2校と、開催県のみ準決勝進出4校が出場して、12校で争われる春季北信越大会。今年は、新型コロナの影響もあって規模を縮小。開催県の新潟県以外の4県は1位校のみの出場。そして、新潟県のみベスト4以上の4校が出場となり、2会場で開催され8校で争われることになった。
[stadium]HARD OFF ECOスタジアム新潟[/stadium]の第1試合は、富山県1位の高岡第一に新潟県3位の新潟明訓が挑むという対戦カードになった。
先制したのは新潟明訓だった。初回、相手の攻撃をあっさりと三者凡退で退けた新潟明訓はその裏、先頭の大滝君が失策で出ると、バントでわずかなスキを突いて一気に三塁へ進む。これで高岡第一の先発左腕沖田君を動揺させ、四球で一三塁とする。そして、4番加藤君が右中間一番深いところへ運ぶ三塁打で2者を帰した。
その後は、高岡第一の沖田君と新潟明訓飯濱君との投げ合いでやや膠着気味の展開となった。
高岡第一・中村 来生君
高岡第一は5回の攻撃で沖田君に代打を送った関係で、その裏から2人目として小久保君がマウンドに登った。ところが、その代わり端に、先頭の大滝君が右前打で出るとバントで進み、大島君が中前打で繋いで一死一三塁として加藤君が、中犠飛を放ち3点目。加藤君は4番打者としてしっかりとその任を果たしていた。
高岡第一の村本忠秀監督は6回から3人目として「県大会の疲れもまだ残っていたかもしれない」という背番号1の190cmの長身右腕中村 来生君を送り出す。
しかし、新潟明訓はここでさらに攻めた。先頭の6番反町君が左前打すると、手堅く送って二死二塁となった後、9番の飯濱君が遊撃内野安打し、送球がそれる間に二塁から反町君が帰る。さら大滝君が左前打で繋ぐと続く安部君が右中間へ三塁打して2人が帰りこの回3点で6対0とした。
新潟明訓の島田修監督としては、失策に乗じて手堅く送って、さらに走者をためて長打で先制。さらに中軸の犠飛で中押し。そして走者をためて長打で、なおも追加点。留めとして7回、一死一二塁から小黒君のタイムリーで決めるべくして決めてのコールドゲーム。投げては先発の飯濱君が期待に応えて7回を2安打完封という、ほぼ理想的と言ってもいい戦いだったであろう。
高岡第一の村本監督は、「投手がいずれも自分のリムで投げられず、勝てる展開ではなかった。本当の気持ちの強さが出し切れていない。初回の点の取られ方も、一番よくない形だった」と反省しきりだった。ことに、唯一のチャンスとも言えた4回四死球で貰った一死満塁の場面でも、簡単に三塁ゴロで本塁封殺と、攻守に流れの悪さが出たと反省しきりだった。
(取材=手束 仁)