綾羽vs栗東
エース・矢野が完封!綾羽が6季連続の4強入り
完封勝利を飾った矢野航成(綾羽)
綾羽が栗東を下し、6季連続の4強入りを決めた。
この試合で注目を集めていたのが栗東のエースである小林純大だ。身長184㎝の長身からトルネード気味のフォームで投げる大型左腕で、秋は近江相手に1失点の好投を見せていた。
その小林はいきなり連打を浴びるが、3番・金城颯把(3年)を外のストレート、4番・高山心(3年)を変化球でそれぞれ三振に切って取るなどして、無死一、二塁のピンチを凌ぐ。独特の角度から右打者のインコースに突き刺すストレートには威力があり、綾羽の各打者も苦戦しているように感じられた。
それでも対応力の高さを見せるのが今年の綾羽打線。3回表に二死一、二塁から高山の左前適時打で先制すると、続く5番・村上憲伸(3年)も二死一、二塁から中前適時打を放ち、2点のリードを奪う。
綾羽先発の矢野航成(3年)は多彩な変化球を操り、栗東打線に的を絞らせない。相手の小林が好投する中で、矢野も7回まで被安打2と完璧に近い投球を披露する。
何とか反撃したい栗東は3点を追う8回裏に二死から三連打で満塁のチャンスを作るが、5番・梅田一心(3年)がセカンドフライに倒れ、得点を奪うことができない。
この試合一番のピンチを脱した綾羽は9回表に疲れの見えた小林から6番・中原果也(3年)の中前2点適時打で追加点を挙げ、盤石な試合運びで勝利を収めた。
最後まで投げ切った矢野は5安打10奪三振で完封。3連打を浴びた8回以外は全く危なげない投球を見せた。
綾羽は2019年春から県内全ての公式戦で4強入りしているが、いずれも準決勝で敗れている。ここ数年壁となっている準決勝を突破することができるだろうか。
敗れた栗東は小林が評判通りの好投を見せたが、打線が援護できず、最後に力尽きる形となった。打線を強化することができれば、夏は8強以上の成績も見込めるだろう。野手陣の奮起に期待したい。
(取材=馬場 遼)