市立和歌山vs熊野
市立和歌山が圧巻の完封リレー
小園健太
市立和歌山が盤石の完封リレーで4強入り。夏のシード権を獲得した。
市立和歌山の先発は最速146キロ右腕の米田天翼(2年)。この日の最速は143キロと球が走っており、100キロ台のカーブで緩急も使いながら、相手打線を翻弄する。当初の予定通り4回を投げ、1安打、1四球、5奪三振で無失点と先発の役割を果たした。
攻撃面では2回裏に一死満塁のチャンスを作ると、8番・米田の併殺崩れの間に2点を先制。二塁走者・田中省吾(3年)の好走塁が光った。
続く3回裏にも二死一、二塁のチャンスから5番・田中の左前適時打で1点を追加。序盤から市立和歌山が優位に試合を進める。
市立和歌山は予定通り5回からプロ注目右腕の小園健太(3年)が登板。「前からテーマにしていた真っすぐの角度が今日はとても良かった」と威力十分のストレートにツーシーム、スライダーなどで相手打者を圧倒。5回を投げて、1安打、9奪三振と熊野打線を寄せ付けなかった。
この日は球場のスピードガンで最速148キロをマーク。「今日が一番良かった」と投げるごとに状態を上げており、「これからもっと力感を上げていけば、150キロまで出せるんじゃないかなと思いました」と手応えを感じていた。
2人の投手を好リードした松川虎生(3年)は4打数3安打1四球と4番として申し分ない活躍を見せた。しかし、8回裏の二死一、三塁の場面でレフトフライに倒れ、「最後の1打席は悔しい打席になりましたし、ここぞという場面で一本を出せるのがいいバッターだと思いますので、そこをしっかり求めて練習をやっていきたいと思います」と気を引き締めていた。
投打の柱が機能し、順調に勝ち星を重ねている市立和歌山。2季連続の県大会優勝となるだろうか。
(取材=馬場 遼)