試合レポート

浦和実vs栄東

2021.04.14

浦和実業が栄東をコールドで下し県大会へ

浦和実vs栄東 | 高校野球ドットコム
栗山凛平(浦和実)

 風が強くなってきた[stadium]県営大宮球場[/stadium]の第2試合は浦和実業と栄東との一戦である。

 浦和実業のスタメンで昨秋からの大きな変更点は2番セカンドに入川康陽(3年)が入り、昨夏の代替県大会浦和学院戦で最終回にライトフェンス直撃の二塁打を放ったことは記憶に新しい主砲・佐藤晴(3年)は現在不調ということでスタメンを外れている。

 そして先発は栄東がエース芦澤望(3年)、一方の浦和実業は背番号10の栗山凛平(3年・練馬シニア)が先発し試合が始まる。

 浦和実業は初回から栄東・芦澤に襲い掛かる。

 先頭の神尾翔斗(2年)が四球を選び出塁すると、続く入川がきっちりと送り一死二塁とする。ここで3番・松山晴秋(2年)が右中間へタイムリー二塁打を放ちまず1点、続く熊谷宇哲(3年)もセンター前タイムリーを放ち2点目を奪うと、二死後6番・神原大柊(3年)もレフト前タイムリーを放ち浦和実業が幸先良く3点を先制する。

 浦和実業は2回裏にも一死二塁から1番・神尾のライト前タイムリーで4点差をつける。

 試合の主導権を完全に握った浦和実業は、5回裏にも一死一、三塁から8番・栗山がセンター前タイムリーを放ちまず1点、続く今井健太郎(3年)がセーフティーバントを決め一死満塁とチャンスを広げると、さらに押し出しと相手のワイルドピッチで2点を追加し7点差をつけコールドペースに持ち込む。

 投げては浦和実業・栗山が栄東打線を寄せ付けず1安打無失点に抑える好投を見せると、浦和実業打線は6回裏にも無死一塁から代打・佐藤が左中間へタイムリー三塁打を放ちまず1点、さらに代打・猿渡康貴(3年)の犠飛と7番・大川裕一郎(3年)のライト前タイムリーで10点差をつけ6回で試合を終えた。

 まず栄東だが、この日はエース芦澤が早々と攻略され、打線も浦和実業・栗山の前に沈黙し苦しい展開が続いた。4回表の無死一塁のチャンスも一走・齊藤嵩弥(3)が牽制で刺され反撃ムードが萎んだが、鈴木監督は致し方なしと割り切っていた。

 というのも栄東は元々ランナー一塁では犠打を使わず、走者はグリーンライトとチーム内での約束事がはっきりしている。それだけに持ち味である機動力を生かすべく今後は夏までに実戦経験を積み投打にスケールアップした姿が見たい。

 一方の浦和実業だが、昨秋は県大会でやや結果の残せなかった栗山がこの日はMAX130km中盤のストレートに変化球を交え好投した。現状投手陣は枚数こそいるが主力級が何人か出遅れているそうで、今大会は今後も栗山を中心に回す形になることが濃厚だ。それだけに初回の先頭打者にいきなり3ボールにするなど、栗山自身も辻川監督もこの日の出来に満足はしておらず、より高みを目指し昨秋の雪辱に燃えている。

 また、打線は上位下位満遍なくヒットが出るなど好調であるが、何より不調でスタメンを外れていた主砲・佐藤に長打が出たのは大きい。打線の厚みを増すためには佐藤の存在が不可欠であるだけに彼の完全復活が待たれる所であろう。

(取材=南 英博

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.26

今週末に慶應vs.横浜など好カード目白押し!春季神奈川大会準々決勝 「絶対見逃せない注目選手たち」!

2024.04.26

【春季四国大会逸材紹介・高知編】2人の高校日本代表候補に注目!明徳義塾の山畑は名将・馬淵監督が認めたパンチ力が魅力!高知のエース右腕・平は地元愛媛で プロ入りへアピールなるか!

2024.04.26

古豪・仙台商が41年ぶりの聖地目指す! 「仙台育英撃破」を見て入部した”黄金世代”が最上級生に【野球部訪問】

2024.04.26

【奈良】智辯学園が13点コールド!奈良北は接戦制して3回戦進出!<春季大会>

2024.04.26

【春季奈良県大会】期待の1年生も登板!智辯学園が5回コールド勝ち!

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.22

【九州】神村学園、明豊のセンバツ組が勝利、佐賀北は春日に競り勝つ<春季地区大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!