日大豊山vs目白研心
日大豊山エース・荒木が8回二死まで無安打!1安打完封ベスト16入り!
8回二死まで無安打投球を見せた荒木 慈安(日大豊山)
6日、春季東京都高校野球大会は2回戦がスタート。駒澤球場の第一試合、日大豊山と目白研心の試合は日大豊山が7対0で勝利しベスト16入りを決めた。
この試合は両先発の好投が光った。目白研心は背番号10の左腕・ 大川 時央が「調子は普通だった」というものの、直球を主体に5回まで被安打3、0失点と快投。そして日大豊山のエース・荒木 慈安は「直球がうわついていましたが、試合中に自分の感覚を頼りに修正できました」と8回二死までノーヒットノーランを続けた。安打を許した際は、「狙っていたので」と大記録を逃し惜しい表情を見せたものの、「ここで抑えれるかでエースの力量が試されている」と奮起。気持ちを切り替え、流れを渡すことはなかった。
終わってみれば、93球、被安打1、2四死球の初完封で締めくくった。昨秋は主にリリーフで登板した荒木。この春からは先発にまわり試合を作る役割を担っている。癖のない正統派のフォームから繰り出される最速142キロという直球に加え、この日はスライダーがさえていた。速球とスライダーのコンビネーションで9つの三振を奪った。
大川も105球で完投。終盤のスタミナ不足を悔やんだ。両投手のテンポの良い投球により試合時間は1時間31分と7点差がついたゲームとは思えないほど引き締まった試合だった。
荒木について日大豊山の福島直也監督も「自分をコントロールできるようになってきた」とチームの大黒柱が心身ともに成長している姿を近くで見てきた。そんなエースの過去一番の快投には「落ち着いていました」と安心して試合を任せることができた。
これでベスト16に進出した日大豊山。昨秋の8強を超えるにはあと2勝だ。荒木は「この結果におごることなく次戦も気を引き締めて戦っていきたいです」と兜の緒を締めた。後ろには玉井 皓一朗、足立 丈、丸山 廣大と頼もしい投手陣もいる。次戦も荒木の好投でゲームの主導権を握っていけるか。3回戦は10日に大森学園と対戦する。
(記事:藤木 拓弥)