関根学園vs佐久長聖
関根学園が佐久長聖下し4強! 途中出場の竹之内が2安打1本塁打と活躍!
本塁打を放った竹之内陵(関根学園)
「7、8、9回に力の差が出ました。終盤は粘ってはいましたが、最後の得点もエラーから始まり弱さが出たと思います」
試合後、佐久長聖の藤原弘介監督は、悔しそうな表情で試合を振り返った。
10日に開幕した秋季北信越大会。[stadium]魚津桃山運動公園野球場[/stadium]で行われた関根学園と佐久長聖の準々決勝は、関根学園が終盤の競り合いを制して準決勝進出を決めた。
序盤に2点リードを許す展開となった関根学園。
だが、5回裏に途中出場の竹之内陵にソロホームランが飛び出すと、6回裏には再び竹之内にタイムリーツーベース、さらにその後二死満塁で押し出し四球で逆転に成功する。
7回表に再度逆転を許した関根学園だったが、直後の7回裏に5番・大竹直樹にツーランホームラン、さらに同点で向かえた8回には4番・尾美颯太のライト前タイムリー、6番・田原輝也のスクイズで再び勝ち越しに成功する。
投げては2回途中からマウンドに上がった滝澤夏央が獅子奮迅の投球を見せる。満塁の場面での登板だったが、このピンチをゲッツー切り抜けると、その後も粘りの投球で佐久長聖の反撃を防いだ。
関根学園の安川監督も「良く粘ってくれた」と賞賛する投球で、チームに流れを呼び込んだ。
最終的に試合は、関根学園が7対5で勝利し準決勝進出を決めた。
敗れた佐久長聖にとっては悔しい負けとなった。
この試合では途中出場の竹之内は、2安打2打点1ホーマーと大活躍。本来であれば「背番号5をつけるべき選手」と安川監督も話すが、県大会ではなかなか状態が上がらずに、背番号は16でベンチスタート。
だが徐々に状態を上げてきて、安川監督も「ずっと使いたかった」と起用法に悩んでいたことを明かす。
竹之内は試合後に「チームは乗っていますが、次の相手も1点ずつ重ねて勝っていきたいです」と語り、準決勝に向けて気持ちを引き締めた。
関根学園は10月17日の準決勝で、敦賀気比と対戦の予定だ。
一方、敗れた佐久長聖は、序盤に押し切れなかったことが悔やまれた。
それでも藤原監督は、「最初はチーム力が全くなかったが、そんなチームがここまでこれた」と秋季大会を前向きに振り返る。
敗れはしたが、前半の攻めの姿勢はチームとしての勢いを感じさせるものであった。一冬越えての成長が非常に楽しみだ。
(文=栗崎祐太朗)