札幌第一vs旭川大高
札幌第一が打ち合いを制す！
太田流星（札幌大谷）
1点を追う旭川大高は8回に四番・持丸泰輝主将(2年)が2点タイムリー三塁打を放ち逆転。しかし9回表、札幌第一は二死から三番・大坪蓮弥内野手(2年)が同点タイムリーを放つと、さらに一、二塁とチャンスを広げ、五番・大宮昂汰郎外野手(2年)がレフト線へ2点タイムリー二塁打。再逆転で旭川大高を破り、ベスト4進出を決めた。
勝負を決めるのは難しい。8回に逆転した旭川大高のムードは、9回札幌第一の先頭打者だった九番・大平裕人主将(2年)がヒットで出塁したことで振り出しに戻った。
0ボール2ストライクと追い込んだだけに、｢焦った。勝負を急いでしまった｣と悔しがる旭川大高の捕手・持丸。逆に札幌第一の大平は、逆転された直後の打席ということもあり、ナインに何も発さず、“背中”で『まだ終わってないぞ』と鼓舞した。
追い込まれた後の3球目だったが、3球勝負でくるという読みがあったわけではない。「無でした」とただ来た球だけに集中していたことを明かした。
この大平が同点のホームを踏んだ後、さらに2点を加えたことも、9回裏の流れを決定づけた。その9回裏の旭川大高は札幌第一と同じように先頭打者がヒットで出塁したが、後が続かなかった。1点差と2点差。この違いもあったように感じる。
勝った札幌第一は、第1試合を勝った釧路湖陵と同じく2試合連続二桁得点。チーム打率4割1分2厘は釧路湖陵を上回る。準決勝第2試合で対戦することになる両校。どんな試合になるか？
（文＝松倉雄太）
