大阪桐蔭vs高松商
高松商・7失点で完敗も投手陣に光明
2回裏大阪桐蔭・先制ソロアーチを放った6番・石川 瑞貴(3年・一塁手)
2年前の香川県高野連招待試合では2日目にカードが組まれながら雨で幻となった「大阪桐蔭vs高松商」。よって両校の対戦は高松商が7対6で大阪桐蔭に競り勝った2015年・明治神宮大会準決勝以来、実に3年ぶりとなる。
ただ、この試合における両校の実力差は明らかだった。大阪桐蔭は2回裏に7番・石川 瑞貴(3年・一塁手・178センチ75キロ・右投右打・住吉ボーイズ出身)が左翼席へ打った瞬間それと解る先制ソロを叩き込むと、その後も相手ミスに乗ずるなどして5得点。
さらに5回裏には先頭打者の4番・藤原 恭大(3年・中堅手・左投左打・181センチ76キロ・枚方ボーイズ出身)が左中間最深部上段に突き刺す高校通算24号を放ち6点目。7回裏にも1点を追加し、投げては連投の柿木 蓮(3年・右投右打・181センチ84キロ・佐賀東松ボーイズ<佐賀>出身)が「ランナーを出してからギアを入れ直す」をテーマに、8安打を打たれながらも要所を抑えて110球・2四死球・6奪三振完封勝利を飾ってみせた。
こうして完敗を喫した高松商だが、香川大会を見据える上では収穫も数多くあった。まず先発の上領 慎太郎(3年・右投右打・179センチ80キロ・高松市立古高松中出身)は、チェンジアップ、フォーク系がよくコントロールされ、4番・根尾 昴(3年・遊撃手・右投左打・177センチ77キロ・飛騨高山ボーイズ<岐阜>出身)からの2打席連続三振含む6回6奪三振。「想像より踏ん張った。香川大会でもゲームを作ってくれれば打線がいいので勝負できる」と長尾 健司監督を喜ばせた。
そして昨秋四国大会ベスト4立役者の1人、左腕エースの香川 卓摩(2年・左投左打・165センチ62キロ・東かがわリトルシニア出身)も腰椎分離症から2ヶ月ぶりに復帰。20球を過ぎると急激に落ちたスタミナは課題だったものの、アウトはすべて三振の1回無失点。「本格的投球は6月15日から」にもかかわらず自己最速タイ139キロをマークした才覚は、さすがと言える。