木更津総合vs成田
木更津総合が成田の猛攻を振り切り準々決勝へ
2打席連続ホームランを放った山中稜真選手（木更津総合）
群雄割拠、戦国千葉の春が昨日から幕を開けている。春季千葉県大会の2日目、千葉県野球場では、成田と木更津総合という千葉を代表する名門校同士の試合が、2回戦で実現した。
試合は初回から動いた。木更津総合2番の神子瑞己が、成田のセカンド小池勝也のエラーで出塁。続く3番・野尻幸輝は三振に倒れるも、続く4番・山中稜真が両翼92ｍある[stadium]千葉県野球場[/stadium]のライトスタンド中段に突き刺す、先制のツーランホームランで木更津総合が幸先よく2点を奪う。
勢いづいた木更津総合打線はこれだけでは止まらない。3回には1番・神山竜之介と2番神子の連続ヒットでチャンスメイクすると、3番野尻が左中間へ犠牲フライを放ち、追加点を奪う。
なおもチャンスは続き、先ほどホームランを放った4番山中に打席が回る。山中は、成田先発・仲澤龍良が投げた4球目の外角寄りの高めストレートを捉えると、打球はセンターへライナー性でぐんぐん伸び、そのままバックスクリーン横に飛び込む2打席連続のツーランホームランとなった。
しかし、木更津総合はここから成田の猛攻を受けることとなる。3回、木更津総合の先発・白井竜馬は成田の6番・吉田慎之介を死球で歩かせると、7番・稲垣純平に送りバントを一発で決められ、一死二塁の場面を迎える。続く8番・小池のセカンドゴロの間に走者は三塁へ。ここで9番の仲澤にセンターへ適時三塁打を打たれ、まず1点を成田に返される。
さらに4回にも死球で成田先頭の8番・小池を塁に出すと、1番・田中佑弥と3番・田宮裕涼にヒットを打たれ、ホームクロスプレーの末2人ランナーの生還を許しさらに点差を縮められる。
4回の攻撃で7番・小池、8番太田翔梧の連打で1点を奪っていた木更津総合が、前半を3点リードで折り返したが、整備後の6回にも成田の反撃を受ける。
1点差に詰め寄るホームランを打った早川晃輝選手（成田）
成田の1番・田中に四球を与え、盗塁などで二死二塁とする。ここで前の打席でタイムリーを打っている3番・田宮を迎えると、2打席連続のタイムリーヒットを許してしまい、点差は2点となる。
何とかして追加点を取って、流れを引き戻したい木更津総合。しかし、成田先発の仲澤の前に、5回にできた二死満塁以降チャンスを作ることが出来ない。
すると、8回に成田にまたも1点を返される。
6回途中からマウンドに上がっていた木更津総合の2番手・野尻は、7回を無失点に抑え、8回も成田の先頭1番・田中佑を三振に斬っていた。
しかし2番・早川に初球をライトに弾き返されると、打球はフェンスを越えるホームランとなり、点差はいよいよ1点となる。
何とか流れを取り戻したい木更津総合は8回に代打・髙橋京を起用。髙橋はセンターへヒットを放ち、チャンスメイクするが、後続が続かず8回を無得点で終え、1点差のまま最終回に突入する。
成田は先頭の6番吉田がショートへの内野安打をもぎ取り、成田にとっては貴重なランナーが出塁する。木更津総合はこの嫌なムードをいかに断ち切るか。緊張の一瞬は7番・小池で決まった。
木更津総合の2番手・野尻が小池に投じた3球目はセカンドへ。セカンド・小池柊稀は落ち着いて打球処理し、セカンドへ。ショートの神子も冷静にファーストに転送して、併殺打を完成させ、ここで勝負あり。
続く成田8番の小池も抑え、木更津総合が何とか成田の猛攻を振り切り、6対5で勝利した。
後半は猛攻を受けたが、6点を奪った木更津総合打線は本物である。準々決勝以降も強打で勝ち上がれるか注目したい。
（文・写真＝編集部）
