城北vs都立上水
城北・相澤、冬の練習の成果を第1打席で証明!勢いに乗りコールド勝ち!
3ランを放った相澤勇選手(城北)
全国で一番早く始まる東京都一次予選が開幕した。各地の学校グラウンドで開催される一次予選は初日から熱い勝負が繰り広げられた。
府中工グラウンドで行われた第1試合。東京城北が序盤から都立上水投手陣を畳みかけ、コールド勝ちを決めた。まず東京城北は、1番大澤 龍生が右中間を破る二塁打を放ち、2番北澤卓也が四球で出塁。無死二、三塁で打席に立ったのは3番相澤勇。
「とにかく思い切りよくいこうと初球から狙っていきました」と振り抜いた打球はレフトスタンドへ飛び込む3ラン。東京城北ナインは公式戦初本塁打の相澤の一発に大盛り上がり。チームに勢いをもたらす大きな一発となった。昨秋まで6、7番を打っていた相澤。パンチ力はチーム内でもトップクラスの右打者だが、そのパンチ力を発揮できない確実性が課題だった。この冬のテーマは1球を大事に振ること。1つ1つの打撃練習に対して、1球1球、集中して打ち込んでいった。一見、シンプルな取り組みかもしれないが、冬場の3か月の取り組みが、相澤の成長を生んだ。本塁打の瞬間。「どこへ飛んだのか、わからず、気づいたら入っていました。本当に嬉しかったです」と笑顔を見せた相澤。東京城北の徳永博史監督は「冬場にしっかり努力をしてきた選手なので、よかったです」と目を細めた。
さらに3回表には、無死二、三塁から4番村上真一朗の2点適時打、さらに無死一、二塁から6番伊藤和人の左中間を破る適時三塁打。7番輿石健太朗の適時打で続き、5得点を入れて8対0と大きくリードを広げた。徳永監督は「本来は守備のチームなのですが、8得点取れたのは出来すぎといっていい内容です。ですが、今回8点とったことは評価したいと思います」と序盤の8得点を高く評価。
また、投げては背番号11の高橋 侑希が好投。185センチ95キロとがっしり体型をした大型右腕。どれだけ軽く伸びのあるストレートを投げることをテーマにしている高橋は、この試合は立ち上がりから球質が重い直球を投げ込み、好投。なんと5回を投げて無安打の快投を見せた。
「今日は味方が点をとってくれたので、楽な気持ちで投げることができました。テーマとしていた『打たせて取る投球』ができました」と手ごたえを実感していた。
都立上水は6回裏に内野ゴロの間に1点を返すが、反撃はここまで。東京城北は7回にも1点を入れ、9対1でコールド勝ちを決めた。
東京城北は、冬場の間、選手たちの考えでトレーニング計画を組み立て、練習を積んできた。自覚をもって冬場の練習に取り組んだ成果がしっかりと表れている。次の相手は安田学園を破った日大桜丘。強敵となるが、自分たちの力を発揮したい。
(取材・写真=河嶋宗一)