広陵vs東海大菅生
広陵、エース・平元 銀次郎の粘りで10年ぶり2度目の決勝進出!
平元 銀次郎(広陵)
国体初出場で夏の甲子園に続くベスト4まで駒を進めた東海大菅生と、1991年センバツに続く高校4冠2つ目のタイトル獲得を狙う広島広陵とによる準決勝。試合は広島広陵のエースナンバーを背負う左腕・平元 銀次郎(3年)の粘りが試合の流れを作る展開となる。
平元は8回を投じ120球を投げ、11安打を浴びたものの、失点は4回裏一死二塁から5番・奥村 治(3年・三塁手)に浴びた左前適時打と、8回裏、二死満塁から8番・鹿倉凛多朗(3年・捕手)の投手強襲内野安打に施策が絡んだ計3点のみ。
「学校では147キロぐらいが出ているくらい状態がよかったのに、国体で調子を落としてしまった」(中井 哲之監督)中にあっても3併殺を奪うなど、甲子園での経験を存分に活かす投球を続けた。
この平元の踏ん張りに広島広陵打線も奮起。4回表に一死二・三塁から5番・丸山 壮史(3年・三塁手)の右犠飛で先制すると、同点とされた直後の5回表には1番・吉岡 広貴(2年・遊撃手)が弾丸ライナーで右翼スタンドに打ち込む大会第9号勝ち越し2ラン。1点差に迫られた9回表には打者10人の猛攻で6点を追加。今治西(愛媛)に敗れた2007年秋田国体以来となる国体決勝戦進出を決めた。
対する東海大菅生は最終回、この試合でも「三塁手の奥村(治・3年)さんと話し合って」三塁手横に守備位置を取る場面を見せるなど、牛若丸ぶりを存分に見せ付けた1番・田中 幹也(2年・遊撃手)の高校初アーチで意地を見せたものの、大勢を覆すことはできず。すでに都ブロック大会初戦で二松学舍大附に敗れ、秋の公式戦を終えている彼らは今後、3年生の意志を引き継ぎつつ「鍛えに鍛える」(若林 弘泰監督)冬を越え、春の都大会優勝と夏の西東京連覇を目指す。
(文=寺下 友徳)
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