習志野vs市立船橋
夏の準優勝校対決は習志野が後半に突き放す
完投勝利の古谷拓郎(習志野)
2016年千葉準優勝の市立船橋とこの夏準優勝の習志野との対戦。試合は1回表、習志野が一死一、三塁のチャンスから4番柏木貞治(2年)の犠飛で1点を先制。しかし4回裏、市立船橋は一死一、三塁のチャンスを作り、奥山敏幹(2年)の右前適時打で同点に追いつく。
試合は市立船橋のエース・須藤暖人(2年)が好投。右スリークォーターから投げ込む直球は常時130キロ~136キロで、最速138キロを計測するなど、力がこもったピッチング。外角高め、外角低めへ強いボールを投げることができる投手で、120キロ前後のスライダーの切れもよい投手。完成度は高く来年の千葉県では好投手として注目される投手として考えていいだろう。
背番号16の古谷拓郎。直前のベンチ入り変更で、ベンチ入りした投手だが、やはり筋は実によい。下半身から主導となって動く投球フォームで、テイクバックからリリースに入るまでの一連の流れが実にスムーズで、指先にしっかりと力が伝わったストレートを投げることができる。
ストレートのスピードは常時135キロ前後を計測。立ち上がりは130キロ前半だったが、徐々に球速を上げていき、終盤に130キロ台を計測。スライダーを織り交ぜ、市立船橋打線を無失点に抑える好投を見せる。
試合は5回終わって1対1で折り返す。試合は6回表、二死二塁から6番岡尚吾(2年)が痛烈な左横線二塁打を打ち、1点を先制。さらに7番根本翔吾(1年)の適時二塁打で1点。8番古谷のタイムリーで4対1とした。習志野はボールが真ん中に入り気味だった須藤の直球を見逃すことなく、しっかりと加点。
さらに、7回表にも岡が2本目の適時打で5対1と大きな追加点を入れた。
習志野の古谷は、終盤でも投球のクオリティが落ちることなく、強打の市立船橋打線を1失点に抑え完投勝利。3回戦進出を決めた。習志野は昨年と比べるとタレント度という点では落ちるかもしれないが、それでも、ここぞという場面で隙を逃さない攻撃力は健在だ。敗れた市立船橋は上位打線を中心に力のある打者が多く、特に4番飯田は広角に打ち分ける打撃力、確実なスローイング技術と、攻守でバランスが取れた捕手として注目したい選手だ。
(文・写真=河嶋宗一)
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