帝京第五vs西条
帝京第五、西条との大一番で見せた「研究の成果」
今大会、優勝の行方を占う大一番。春夏連続甲子園と悲願の夏甲子園初出場を狙う第1シード・帝京第五と、8年ぶりの甲子園を期すノーシード・西条との3回戦は、組み合わせ上は「格上」の帝京第五の西条に対するリスペクト。言い換えれば「研究の成果」が随所に見える展開となった。
帝京第五の先発はセンバツ・作新学院(栃木)戦の公式戦登板となった岡元 健太朗(3年・169センチ69キロ・左投左打・貝塚リトルシニア<大阪>出身)。小林 昭則監督は長引く左ひじ不調にあっても「左投手だから」と復活を待ち続け、満を持してスタメンに左打者5人がいる西条戦に投入してきた。
ここで燃えなければ男ではない。岡元は高校通算17本塁打・篠崎 康(3年・捕手・178センチ87キロ・右投右打・宇和島ボーイズ出身)のリードに導かれ、スライダー・カットボールも交えた気迫の投球。6四死球を出しながらも、3安打5奪三振。8回3分の1を109球無失点で乗り切った。
加えて、センター方向の長打が持ち味の西条打線に対し、右中間・左中間を詰め、深めに守る外野守備ポジショニングも功を奏すことに。27アウトのうち3分の1を占める9アウトを「外野フライ」で取れたことも完封勝ちの原動力となっている。
対する西条は、帝京第五打線を5安打に封じながら3回表二死二塁から3番・宮下 勝利(3年主将・遊撃手・168センチ68キロ・右投左打・東淀川ブラックジャガーズ<大阪・軟式>出身)に浴びた中前適時打と、6回一死から5番・小西 隆斗(3年・三塁手・170センチ72キロ・右投右打・大洲市立平野中出身)にレフトボール際に運ばれた高校通算5号ソロが致命傷に。2番手の山本 隆偉(3年・172センチ74キロ・右投右打・西条市立丹原東中出身)は、目測でも140キロをゆうに超えているストレートと高速チェンジアップで3回を無失点に封じただけに、悔いが残る敗戦となった。
なお、帝京第五の準々決勝は7月24日(月)[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]で10時から。相手は大会2年連続・春に続くベスト8入りで勢いに乗る今治東である。
(レポート=寺下 友徳)
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