大府vs成章
「公立の雄」対決は、大府が中盤で再逆転して逃げ切る
9年前の第90回記念大会だった東愛知大会決勝カードの再現となった顔合わせ。2回戦としてはもったいない…というこえも聞かれるカードである。
大府は先頭の服部が二塁打して、4番長谷坂も安打するなど、一、三塁まで攻めたが得点ならず。そして2回、成章が二死二塁から8番土井の右前打で先制。しかし大府は4回、一死三塁から長谷坂のシュアな右前打で同点。さらに、5番石田が右中間二塁打して逆転。さらに、二死二塁という場面で背番号20ながら先発出場だった伊藤光樹が野田雄仁監督の起用に応えて、右翼スタンドへ2ランを放って、この回一挙に4点が入った。
追いかける成章は4回、7番成松秀太以下、土井、浅岡愛信の3連打で1点を返す。さらに5回、大府の2人目の奥平に対して、一死二塁から4番平松の左中間二塁打で1点差。なおも関原蓮太、河合真希が続いて同点に追いついてなおも一二塁。大府ベンチは奥平投手を諦めて、早くも3人目の大西を投入。しかし、当たっている8番土井は右越に三塁打を放ってこの回4点をもぎ取って逆転した。
春は打てないことで敗退していった成章は、夏へ向けて打撃力を磨いていた成果が出たようだ。
ところが、さすがに大府も粘り強い。6回に長谷坂が中越二塁打して、内野ゴロで三塁へ進むと、6番馬淵壮史の左前打で1点差とする。
そして迎えた7回、9番に入っていた大西が中前打すると、バントと内野安打で一死一三塁。ここで大府ベンチはスクイズを指示。成章の守りが乱れて悪送球となり、なおも一死二三塁。四球で満塁となった後に、石田の打球は遊撃内野安打となりこの回2点が入って再逆転した。
大府は9回にも、2本のスクイズが犠打失策と犠打野選を導いて、2点を追加して盤石のリードを広げていった。
成章は、8回に一死二三塁で一打再再逆転の好機を得たものの、大府の4番手山本の踏ん張りに抑えられた。
お互いにミスはあったものの、最後まで競り合った好試合で点の取り合い。公立の雄対決としては、見ごたえのある内容だったとも言えよう。最後は、ちょっとだけ、試合の流れを呼ぶ運河、大府の方にあったということであろうか。
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