鹿屋vs鹿児島商
連続バントで畳みかける・鹿屋
雨による中断が長引き、第4試合の開始時刻は18時24分。すでに照明に灯が入っており、今大会初のナイター試合だった。
雨でぬかるんだ場所に度々土を入れ、すでに3試合を実施した後で、グラウンドは相当荒れていた。走路は特に滑りやすく、攻守ともある程度ミスが出ることを想定した上で、どんな野球をやるか、勝敗を分けるポイントに思われた。
先手を取ったのは鹿屋だった。
3回、一死一三塁で一走・和泉拓磨(1年)が二盗。悪送球になる間に三走・才原瑞紀(2年)が先制のホームを踏んだ。暴投で更にチャンスが広がり、2番・中村勇介(3年)がスクイズを決めて2点目を挙げた。5、6回も追加点を挙げ、鹿屋が優位に試合を進める。
鹿児島商は7回、一死二三塁とようやく得点チャンスを作り、暴投で1点を返す。なおも三塁とチャンスは続いたが、3番・猪俣諒人(3年)のショートゴロでショート和泉のバックホームで三走が刺され、追加点が挙げられなかった。
その裏、鹿屋は一死一二塁で2番・中村勇のセンター前タイムリーで5点目を挙げると、そこから3連続バントで畳みかけて3点を奪い、コールド勝ちを決めた。グラウンドコンディションの悪さを逆手に取った鹿屋のそつない攻めが光った。
(文=政 純一郎)
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