秀岳館vs鵬翔
大きかった2本塁打
秀岳館 山下竜哉
「2回の幸地の同点ホームランと、5回に突き放す山下のホームラン。これは大きかったですね。6番と7番が打ってくれると、引き締まった良いゲームになる」。試合後、秀岳館の鍛治舎 巧監督は、6番・幸地 竜弥(2年)と7番・山下 竜哉(1年)の二発を讃えた。
立ち上がりに1点を失っていた先発の川端 健斗(2年)は、「キャッチャーの幸地がすぐに打ってくれてうれしかった」と女房役の一発に感謝。2回以降は直球が走らないながらも、変化球をうまく交えて鵬翔打線を無失点に抑える。終わってみれば、14個の三振を奪っての完投だった。前日に背番号1の田浦 文丸(2年)が17奪三振の快投を見せたが、「特にライバル心はない」と話す川端。ただ、「背番号1は欲しい気持ちもある」と本音ものぞかせる。春夏の甲子園8試合を経験した二枚看板が引っ張り、3季連続の甲子園出場へ一歩近づいた。
一方、敗れた鵬翔は先取点を奪い、立ち上がりの主導権を握りかけた。勝負のポイントになったのは、2回に秀岳館の幸地に一発を浴びた後、7番。山下に繋がれるヒットを打たれたこと。ここからこのイニングだけで4点を失った。連投のエース・斎藤 力(1年)の疲労は、「あったと思います」と話す久保 重人監督。2回途中で宮崎大会でもほとんど登板がない川畑 智廉(2年)への継投を決断した。
「秀岳館さんは(宮崎)県大会でもビデオを撮りにこられていたのは知ってました。川畑のリリーフはデータがない投手という意味もあります」と話した指揮官の期待に、川畑が応える。5回に2ランによる2点だけに抑えたのは見事だった。
久保監督は愛媛・新田のラグビー部出身。野球未経験ながら鵬翔で副部長、部長を務め、2014年秋に監督に就任した。2015年4月に就任した埼玉栄女子野球部出身の長田 夏美部長と二人で指導に当たっている。
九州大会ベスト8。自信と課題を得て来年の甲子園出場を目指す。
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