二松学舎大附vs日大二
勝負は1回で決する!二松学舎大附が投打で圧倒し、5回コールド勝ち!
先発・市川睦(二松学舎大附)
勝負は1回の表で決した。日大二の先発・直井智士(2年)は右横手の技巧派。緩いボールを駆使して抑える投手。二松学舎大附打線の打ち気をそらして、打たせて取り、後半勝負にもっていく目算だったが、二松学舎大附打線は見事に攻略に成功する。率いる市原監督はこう指示を出した。
「振り回さずにコンパクトに打っていきなさいと指示を出しました。振り回さずに打ち上げてしまう投手ですからね」
その指示が実り、1回表、二死一、二塁のチャンスを作り、5番秋広涼太(2年)の3ランで3点を先制する。非常に良かったのは球数を投げさせて、初回32球を投げさせたこと。秋広は7球目の高めのストレートを打って本塁打にしている。少しでも球数を投げさせたことが大きかった。
そして4回表にも、一死一、二塁から8番松江の左前適時打でさらに1点を追加。さらに一死満塁から1番堀川の右中間を破る適時二塁打で三者生還。二死三塁から3番平間の左前適時打で1点を追加。そして5回表にも相手の敵失が絡んで3点を追加して、11対0とした。二松学舎大附の先発・市川睦は182センチの長身から繰り出す125キロ前後の速球、カーブをテンポよく投げ分けて試合を作っていく投手だ。5回裏、一死満塁のピンチを招いたが併殺に切り抜け、試合終了。5回コールド勝ちで勝利を収めた。
二松学舎大附打線は非常に打球が鋭い。右、左へ強い打球を飛ばすだけではなく、ファールで球数を粘る、ねちっこさもある。1番堀川は1年春の時からコンタクトする技術が優れていたがこの秋になって、長打が打てる選手になってきている。
また今日、本塁打を打った秋広は夏、ベンチ外の選手。パワフルなスイングをしていて、183センチ91キロと実に恵まれた体格をしており、今後も量産が期待できそうだ。1年からベンチ入りしていた遠藤聖生(2年)と競わせる形で起用しているのだ。
市原監督は競争を促しており、関東大会や夏にベンチ入りしていた中沢 航介がベンチスタートとなっている。市原監督は「固定するのではなく、競争心をあおらせないと伸びていかない。でもこういうやり方は、やる気をなくしてしまうとマイナス面が多く、うまく乗せてモチベーションも維持してあげないといけない。難しいですね」と指導者としての選手育成の難しさを語ってくれた。
また投手陣について。この試合は市川が投げたが、去年の大江竜聖のような投手はいないだけに、いろいろな投手を試していくという。次は帝京戦。現時点の力が試される相手となりそうだ。
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