都立立川vs日工大駒場
縁起の良い会場で久々の公式戦勝利!都立立川、2014年の再現なるか!?
タイムリーに笑顔の清水(都立立川)
[stadium]岩倉高校西東京グラウンド[/stadium]での第20ブロック1回戦、第2試合は都立立川と日工大駒場の対戦。第1試合から変わらず風の強い中での試合となった。
試合が動いたのは1回裏。相手エラーで出塁した先頭・飯島をバント等で三塁へ送り4番・清水が還す。理想的な攻めではあったが1点で終了。
そして2回表、日工大駒場は反撃に出る。2つのエラーと7番・関根のヒットで一死満塁とすると8番・田中 大輔がスクイズを成功させすぐさま同点に。さらにこのスクイズが都立立川の悪送球を誘い、オールセーフとなりなおも一死満塁。日工大駒場にとっては願ってもないチャンス。都立立川にとっては嫌なムードであったが、先発・吉田が踏ん張りなんとか逆転は許さず同点で切り抜ける。
このピンチを切り抜けたことでベンチに明るさが出てきた都立立川。3回裏には相手エラーや3番・村上のスクイズ、池田のタイムリーツーベースなどで3点を奪い、勝ち越しに成功。4回にも9番・安里のタイムリーで1点を追加し、4対1と日工大駒場を突き放しにかかる。
一方、引き離される前に何とか追いつきたい日工大駒場。3回以降ランナーは出すものの後がダブルプレーに倒れるなどし、チャンスをものにできない。
先発・坂口(日工大駒場)
完全に勢いに乗った都立立川は5回裏、先頭の4番・清水がツーベースで出塁。エラーや死球を誘い無死満塁にし、7番・吉田が2点タイムリー。さらに相手のミスにつけ込み2点を追加しこの回4点を挙げ9対1に。6回裏にはまたも4番・清水がスリーベースで出塁しチャンスを作ると6番・髙瀬がすかさずタイムリーを放ち10対1と日工大駒場を突き放した。
結局、都立立川は6回からは代わった松尾が2回を無失点に抑え、10対1の7回コールド勝ち。ブロック決勝への進出を決めた。
「実は2014年の夏にベスト16に入って以来、公式戦で勝っていなかったんです。力はあるんですが出し切れないという試合が続いて…だから今日は、勝ちにこだわりました。」
都立立川の大兼 誠監督は試合後、ほっとした様子で試合を振り返った。
「今日勝てたのは2回の守りですね。ミスが出てバタバタしてしまったんだけど、あそこを1点で切り抜けられたのが大きかった。(先制後すぐに追いつかれるという)流れ的には良くなかったんですけど、あれで落ち着けたんだと思います。」
勝ちきれなかったチームが自信をつけ、勝利の味を覚えた。しかも実はこの[stadium]岩倉高校西東京運動場[/stadium]、都立立川にとって縁起の良い球場だという。
「一昨年の春、本大会に出た時もこのグラウンドだったんです。その時も厳しい試合を勝ちきれた。その時と同じようにいけるように、ちょっと期待したいですね。」
そのブロック決勝の相手は、同日の第1試合で逆転サヨナラ勝利を収めた正則。果たして2014年の再現とはなるだろうか。
(取材・写真=青木 有実子)
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