都立小山台vs桜丘
2回に打線爆発!コールド勝ちで都立小山台が本戦へ!
満塁ランニングホームランを放った風間 航
春の訪れが感じられる心地よい肌寒さの中、[stadium]創価学園 東大和グラウンド[/stadium]を会場とし、東京都高校野球大会第22ブロック決勝戦が行われた。
昨年選抜で21世紀枠として甲子園の舞台に立った都立小山台と、初戦8対1のコールドゲームで区立九段を下した桜丘の対決。甲子園経験がある都立小山台は打撃力を武器に試合を展開した。
両チーム、立ち上がりの初回は上々の滑り出しであった。しかし、試合は二回に大きく動く。
まずは、昨年の選抜からマスクをかぶる吉田 龍平が、挨拶代わりと言わんばかりの右安打で出塁。さらに、7番木田 輝、8番志村優十茂、9番矢崎の連続安打で1点を先制することに成功する。なおも、状況は一死満塁。打席には、昨年の選抜経験者1番風間 航が立つ。
風間の渾身の一振りはライト後方に伸び、柵越えとはならなかったが、飛距離は十分。走者一掃の一打となるとともに、一瞬のうちにダイヤモンドを一周して自身も生還した。風間の見事な満塁ランニングホームランで、この回5点のリードを都立小山台は得た。
また、6回裏には、死球で二死一、二塁のチャンスとなった場面で4番長南が左適時二塁打を放ち、7対0。打線の爆発力で都立小山台がコールドで本戦への切符を手にいれた。
打撃面に関して、都立小山台、福嶋監督は試合後、「こっちの打線が桜丘の投手を攻略できず、打ち崩すことができたのは2回だけでしたね。」と語った。確かに、安打記録をみると打線がつながったのは2回のみ。先発木村の緩い変化球に翻弄された形となった。本戦に向けては、打線にさらなる磨きをかけることが一つの課題となる。
守備面にも注目してみると、「先発矢崎を警戒してか、相手の打者が皆バスターで打席に立っていましたが、今日は矢崎の調子が良くなかった。球速はそこまで出ていませんでしたね。」と福嶋監督は語る。
確かに、速球が特徴の先発矢崎の調子は今ひとつではあったが、6回からの山口への継投もしっかりとはまり、初戦コールド勝ちの桜丘打線を無安打に抑えた。だが、無安打に抑え込んだにもかかわらず、2回から5回までは桜丘に得点圏まで走者を進めるを許してしまっている。これらは、四死球と失策によるものであるため、さらなる守備固めが必要となる。
本戦に向けて、福嶋監督は「本戦では、まずは都立ですが、なんとか私学まで倒したいですね。昨年の甲子園経験者もいますし、頑張っていきたいです。」と意気込みを述べた。
都立小山台は、本戦で、まず都立小平西との対戦となる。都立校同士の対戦がどちらに軍配があがるのか楽しみである。
(文・高校野球ドットコム編集部)