敦賀気比vs奈良大附
初出場と昨夏ベスト4の一戦で見えた経験というファクター
平沼翔太(敦賀気比)
取られた3点のうちタイムリーでのものは1点だけで、残り2点は犠牲フライ。さらに1イニング1点以内の最少失点というピッチャーの基本を果たした奈良大附のエース・坂口大誠(3年)。しかし、勝つことはできなかった。
「甲子園は他のグラウンドと違って、自分のピッチングができませんでした」と悔しそうに話した坂口。最少失点でも、その1点が命取りになっては意味がないと感じたようでもあった。
攻撃では敦賀気比のエース・平沼翔太(3年)にわずか1安打に抑えられた。奈良大附にとっては、まさに完敗と言える。
坂口の奈良大附と、平沼の敦賀気比の差はどこにあるのか。一つはもちろん打力。奈良大附の田中一訓監督は、「バットスイングが相手は凄く、打球が速い」と話した。
もう一つは、昨夏ベスト4メンバーが残る敦賀気比と、初出場の奈良大附の経験の差。これに付随して、フライが上がった際の甲子園の風への対応力も経験がある敦賀気比と初出場の奈良大附で少し差が出てしまったように感じる。
全ての面で初めてを経験した奈良大附。今度甲子園に戻ってくる時は。逆に経験を生かした試合を見せてくれると期待したい。