試合レポート

東海大望洋vs千葉日大一

2014.04.28

東海大望洋vs千葉日大一 | 高校野球ドットコム 

武田投手(千葉日大一)

東海大望洋が千葉日大一の反撃をしのぎ、シード権獲得!

 東海大望洋は苦しみながらも3回戦進出を決めた。
1回裏、1番鈴木 将平(3年)が中超え二塁打。一死二塁となって、3番久保山海斗(3年)が二塁打で1点を先制。さらに4番石井佑二朗(2年)の二塁打で2対0とする。

 さらに4回裏、二死一、二塁から5番中古 珠輝也(3年)がライトオーバーの三塁打を放ち、2点を追加で4対0。中盤までは東海大望洋ペースで試合が進んだ。

 しかし千葉日大一も簡単には引き下がらない。反撃に出たのは5回表、千葉日大一は快調な投球を続けていた背番号10の宇津木 総(3年)から一死二、三塁のチャンスを作り、7番堀井 健史(3年)の適時打、東海大望洋のミスもあり、2点を返して、4対2。

2点差に詰められた東海大望洋は6回裏、4番に座る石井がこの日3打点目となるレフトへ特大2ランを放ち、6対2と突き放す。石井は、ここまで3打数3安打3打点の大活躍。非常にパワフルで力強い打撃を見せていた。

 7回表、千葉日大一は一死二、三塁のチャンスを作り、9番西坂 佳祐(3年)の右前適時打で、6対3。その裏、東海大望洋が一死二塁から1番鈴木の右横線の二塁打で、7対3にするが、さらに突き放すことができなかった。

 千葉日大一の先発・武田 凌佑(3年)は7回まで7失点を喫していたが、コールドとなる点差にはさせない粘り強い投球を見せていた。右腕から130キロ前半の直球、90キロ台のカーブを自在に投げ分けられる好投手だった。


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最速143キロを計測した原田泰成(東海大望洋)

 8回表、千葉日大一は無死一、二塁のチャンスを作る。
ここで、東海大望洋は7回途中から登板した坂本 竜哉(2年)が降板し、背番号1の原田 泰成(2年)が登板する。

 原田は市原ポニー時代に全国優勝を経験。入学時には130キロを投げていた投手である。原田は178センチ86キロという恵まれた体格から、常時130キロ後半~140キロ前半の速球でねじ伏せにいくが、登板直後に安打を打たれ、無死満塁のピンチを招き、6番松本 大飛の右適時打、7番堀井の内野安打で、7対5と2点差まで追い上げられる。

 なおも無死満塁のピンチが続いていたが、原田は二者連続空振り三振で二死とすると、さらに三塁走者の飛び出しを逃さず、アウトにして。ピンチをしのいだ。

 9回表、ランナーがいない場面からの投球である。8回表では直球中心の投球を見せていた原田は140キロ台の直球に、120キロ前後のスライダー、110キロ台のカーブを織り交ぜ、千葉日大一打線を抑え、試合終了。東海大望洋が3回戦進出を決めた。

 東海大望洋は個々の選手の能力の高さは千葉県でもトップクラスだろう。常時140キロ台を計測する原田、130キロ台の直球、スライダーをコントロール良く投げ分け投球をする右サイドの宇津木、3安打1本塁打の強打のサード・4番石井、2安打を放ち走攻守三拍子揃った大型外野手の鈴木将、2安打2盗塁を記録し、深い位置から強肩を披露する遊撃手・山口 洲(3年)、バットコントロールの良さ、強肩が光る中古と見応えのある選手が実に多かった。

 次の対戦相手は習志野。夏、秋ではともに敗れており、何としてもやり返したい相手だ。3季連続の対決ではどんな戦いを見せてくれるのか。とても興味深い対決になりそうだ。

(文=河嶋宗一)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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