高松一vs石田
好投した高松一の高畑 遼(3年)
高松一が課題を残しつつもコールド発進
香川県の第3代表として昨秋の四国大会に出場した高松一が、今年初めて臨んだ公式戦。8回に大量6得点を挙げてコールド勝ちを収めたものの、それまでは拙攻続き。7回までに16安打を放ちながら12残塁を喫し、奪った得点はわずかに5点。好機を確実にモノにできないという昨秋からの課題が再び露呈した。
ただ、守っては四国大会出場の立役者となった主戦の高畑遼(3年)が石田打線に三塁を踏ませない好投を披露。被安打2・無四球の内容に、野手も無失策で応えた。
対する石田は登録メンバーが9人のみの、ケガによる退場も許されない厳しい状況の中で、最後まではつらつとしたプレーを展開。
また石田茂登監督も指揮官兼10人目の選手として活躍。選手が守備についているときはベンチからたった一人で指示や声援を送り、転がってきたファールボールを拾って返球することも。ピンチを切り抜けて選手がベンチに戻ってくる度、大きな拍手で出迎えた。
石田監督は4月から母校の高松高校へ移動する。
■石田高校・石田茂登監督の話
(石田高校の監督を離れるに辺り)選手たちに伝えたかったことは沢山ありました。時間の経済観念や合理性、大人の考え方など。日々の練習を通じて伝えてきましたが、選手たちの心の腑に落ちて実行されるまでには…。自分の指導力不足もあります。
今後、チームとしての成長はもちろん期待していますが、一番はそれぞれが社会に出て「有用な人間になってもらいたい」ですね。それが石田高校野球部の目的です。
(文=和田雅幸)