宮崎南vs都城農
試合を決めたのは宮崎南・大坪の一発
宮崎南は吉永、都城農業は下東が先発。安定した投球を誇る両校の右腕エースの投げ合いで始まった一戦は、1点を争う緊迫した投手戦となり、5回終わって2対1で宮崎南がリード。
そして、グラウンド整備を挟んで迎えた6回表、宮崎南の攻撃。
二死二塁から5番大坪がレフトへ放った高い打球は、ライトからレフト方向に吹く上空の風に乗ってそのままスタンドに飛び込んだ。4対1となる2点本塁打で差を広げた。
大坪は2回戦に続く2試合連続の本塁打。
2回戦では、第5シード都城東に3対2とリードされていた9回表二死二塁の絶体絶命の場面で、神がかり的な逆転2点本塁打を放ってヒーローとなった。
この日も大坪の貴重な一発で勝利がぐっと引き寄った宮崎南は、7回から境田が登板。
平均130キロ前半ながら、球速以上に速く感じるノビのある直球で、都城農業の打者10人に対して被安打1、無四死球、2奪三振とベストピッチングをみせた。
安定した大エース吉永(3年)とエース級・境田(2年)の2枚看板とラッキーボーイ大坪を擁する宮崎南ナインの快進撃は、偉大なる先輩の故木村拓也さん(宮崎南卒―日ハム―広島―巨人)も見守ってくれていることだろう。
宮崎南が夏の甲子園出場を果たしたのは、故木村拓也さんが1年生時の1988年(昭和63年)第70回大会のみ。その後、遠ざかっている甲子園出場を今年こそは叶えたいところだ。
宮崎南は、大会12日目(7月17日)第2試合で、聖心ウルスラ学園とベスト4をかけて戦う。
(文=三角 竜之)