小豆島vs土庄
島内対決は小豆島が投打に圧倒!
平成29年に統合が予定されている小豆島と土庄の2校が、奇しくも初戦で激突。注目を集めたカードは小豆島が序盤から圧倒し、5回コールドで3季連続の白星スタートを飾った。
小豆島は初回、2番・浜崎祐介(2年)と3番・角井亮介(3年)の連続長打で先制すると、続く2回にも浜崎と角井に適時打が飛び出し、3点を追加。一気に試合を優位に進めると、4回は打者一巡の猛攻でさらに6点を挙げ、勝利を決定づけた。
守っては先発した左腕の平野嵩(2年)が、大量点にも助けられて素晴らしいピッチングを披露。110km台の直球と90km台の変化球が持ち球ながら、球の出所が見えにくいフォームを武器にテンポの良い投球を心掛け、相手打線を翻弄。走者を背負う場面では逆に投げ急がず、十分に間合いをとるなど落ち着いたマウンド捌きで被安打1の完封劇を演じた。
【ピックアップコラム】隙のない野球に加えた圧倒的な打撃力
小豆島が強力な打線を築き上げ、夏に乗り込んできた。昨夏から今春の県大会にかけて、貧打に苦しんだ試合が珍しくなかったが、いきなり長打2本を含む14安打を量産。手の内をよく知る地元校が相手だったということを割り引いても、上場の成績だ。また内容も、打球が速い痛烈な当たりや守備位置に合わせた狙い打ちが目立つなど、練習の充実度を窺わせた。
もちろん今試合でも魅せた、相手守備を攪乱させる鋭い走塁。クレーバーな投球技術など、持ち味である緻密な野球は健在。そして新たに〝圧倒的〟な破壊力をコンプリートし、昨夏よりも確実に甲子園への死角を減らした。
(文=和田 雅幸)