日大三vs如水館
魅せた!高山俊の場外弾!
甲子園で圧倒的な力をみせつけた今夏の王者・日大三。なかでも一際、目を引いた猛打球が、両翼100mの[stadium]ユーピーアールスタジアム[/stadium]の右翼スタンド場外へと消えていった。
「打った瞬間、いったと思いましたが、ベンチに戻ったら、みんなが場外だったというので自分でも驚きました」
4回裏、四球で出塁した畔上翔を塁上に置き、高校生とは思えないような体躯の背番号9がゆっくりと打席に入った。日大三の5番・高山俊である。高山はカウント、2ボール2ストライクからの5球目、インコースの変化球をうまくさばくどころか、まるでボールが潰れるのかのようなインパクトで、打球はあっという間に場外へ消えた。それは見ている人を身震いさせるかのような一瞬の出来事だった。如水館の右翼手・樋口圭も「一歩下がったところで入ったと思いました」というように強烈な圧巻弾にスタンドの観客も度肝を抜かれたことだろう。
その高山を始めとした日大三の3年生は、甲子園大会終了後も練習に励み、多くても週2回程度の休みをとるくらいで、高山も木製バットを振り続けた。その練習のなかで、自らの打ち方も変わりはじめてきたという。
「前は上から叩いてライナーが多かったのですけど、ファールも多かったですね。(木製バットで)やっていくうちに平行にバットを振ることにたどり着きました。」
これで高校通算31号となった高山。しかも、この試合で放った3安打のすべてが長打と、モノの違いをみせつけてくれた。