徳島商vs東洋大姫路
エース龍田祐貴が粘りの完投勝利
徳島商の龍田祐貴、東洋大姫路の原樹理という甲子園を沸かせた両右腕の対決は、11安打を打たれながらも粘り強く投げ抜いた徳島商の龍田に軍配が上がった。とはいえ、その龍田は「現役の頃は、なかったことですけど、7回からは肩と肘が張ってからきつかったです」というように互いに万全な状態とはいえない中、野球を楽しみながらの真剣勝負には、甲子園さながらの見応えさえ感じさせてくれた。
試合後、徳島商の森影浩晃は「9月に入ってから3年生と新チームが試合をしましたけど、龍田(祐)が完璧に抑えましたからね」というように龍田祐は、四国屈指の右腕という片鱗をみせつけ、東洋大姫路打線に11安打を打たれながらも要所を締め、2失点完投勝利をあげた。
さらに本来、名門・徳島商の4番に座っていた佐藤健人に対しても、指揮官が「気楽に打たせた」というようにこの日は打順を7番に下げ、2安打2打点。そんなことからもわかるように両校がともにみせたのびのびプレーからは、個々の選手が本来持っている高いパフォーマンスも垣間みえた。
試合には敗れたが、東洋大姫路の原も「自分の真っ直ぐは納得のいくピッチングで最後を終わることができた」と高校生活最後の公式戦を噛みしめていた。