飯塚vs小倉商
石田健大(飯塚)
地方球場にて、強豪校の大型スラッガーを発掘
一年生大会とは:
秋季大会を前後に開催される大会。早々とレギュラーを獲った1年生は、チームにとっては、ごく少数の「スーパー1年生」。彼ら以外にも、経験を踏ませるべく実施されている大会だ。学校のグランドで開催されたり、新聞での試合告知がなかったりで、観客もまばらだ。
一方で、通常だと試合に出ていない、将来の原石・新戦力探しという楽しみがある。
今日のお目当ては、飯塚高校の逸材探し。「バスター戦法」で甲子園を沸かせた柳川商、江川卓を苦しめたチームで主将をつとめた吉田幸彦・飯塚高監督。その就任後に、強豪校へと変貌。3年前、辛島航(現楽天)を擁し、甲子園初出場をとげた。
新チームは、1年次からマウンドに立ち、三好匠(投手・九州国際大付)とライバル争い続けている猿渡真之(投手)が残るも、4番金子聖史ら引退し、打線の小粒感はいなめない。
その不安を払拭する、大型選手登場だ。その名は、石田健大(センター、右投左打)。新チームでも、3番をつとめ、本日の一年生大会では、堂々の4番。初回の左中間三塁打で、2点先制タイムリーを振り出しに、ヒット、二塁打と再び、左方向へ三塁打と、「準サイクル安打」を達成し、5打点と荒稼ぎした。逆方向へ大きな当たりを飛ばせるのも、センスを感じる。今後も注目したい選手だ。
投手陣も、飯塚らしい、フォームの美しい左―右―右の本格派リレーを披露。
「投手育成力のある強豪校は、同フォームの好投手をコピーし続ける」
という、持論を再認識した一日でもあった。
(文=PN トマス)