聖光学院vs学法福島
芳賀智哉(聖光学院)
新・聖光学院
聖光学院が猛打で準決勝を制した。大会前、斎藤智也監督は打撃陣を心配していたが、「よく打っているね。力がある分、少し足が落ちているけど、例年よりボールをバットに乗っけたり、飛ばしたりするやつが多い」。この試合だけでも5人が3塁打を放っている。甘い球は絶対に逃さない。
先発は、ここまで2試合完投しているエースの歳内宏明(2年)ではなく、芳賀智哉(2年)。夏の大会は背番号1を付けていた。6月の練習試合で右股関節を痛め、その影響から甲子園では歳内にエースナンバーを譲る形になった。甲子園から背番号は11に。エースナンバーを2つ背負っているという意味がある。
芳賀はこの日、6回まで1安打投球。6回以降、3点を失ったが、「三振を狙ってとることができたし、バッターのタイミングを外して打たせてとることもできた」と納得の表情。斎藤監督は「スピードが戻ってきている。久しぶりのマウンドで中盤まであの内容(1安打)。可能性を感じる」と話した。
投手力は、歳内、芳賀の2枚看板以外にも複数の力ある投手がそろっている。
前チームでのレギュラー野手は4番を打っていた遠藤雅洋のみ。それも、ファーストからセンターにコンバートされている(この日はファーストで先発出場)。ガラリと変わったメンバーだが、新チームとは思えない試合運びだった。
東北大会でも上位は確実。春に続いての制覇も夢ではなさそうだ。
(文=高橋 昌江)