飯塚vs 糸満
宮國椋丞(糸満)
注目右腕・宮國、無念の3回6失点!
今大会注目の右腕、 糸満 ・宮國椋丞(3年)のピッチングに注目が集まったが、3回に6点を失い無念の降板。昨春に続き初戦で姿を消した。
「ストレートが走らない」宮國はもがいていた。序盤からスライダーとカットボールに頼ったピッチング。最速144キロの直球もノビを欠き、球速表示も130キロ台前半がほとんどだった。1イニング6失点も「記憶にない」とうなだれた。
上原忠監督によると、2週間前のチャレンジマッチが終わった後から、疲労から調子を落としていたという。投げ込みも控えていたため、福岡入りした2日前にようやくピッチングを再開した状態。県大会優勝からチャレンジマッチと、蓄積していた疲労は想像以上だったに違いない。
「調子が良い時は、もっとストレートを使うのですが」と話す宮國。県大会優勝も「 嘉手納 がいなかったから」と言われることもある。それに先発しなかったとはいえ、選抜帰りの 嘉手納 にチャレンジマッチで連敗した。「上には上がいる」と自覚もしている。
「練習メニューからみつめなおして、キレのある真っすぐを磨きたい」と話した宮國。沖縄は夏の開幕まで2カ月を切った。選抜優勝校の強力なライバルになるためにも、じっくりと練習する時間は少ない。
【飯塚】
好投手・宮國を攻略し、喜びを爆発させた飯塚ナイン。一挙6点に繋がった3回の攻撃前、主将の金子聖史(3年)は少し長めの円陣を組んでいた。「(宮國は)事前の情報よりストレートが走ってない、ストレートに絞って打とう」と声をかけた。その言葉通りの打者一巡。金子主将は「自分はだめでしたけど」とおどけながらも、「良い感じで点が取れた」と満足げに話した。
準々決勝( 熊本工業 戦)は飯塚市にある筑豊緑地球場。「地元開催の九州大会、(筑豊)緑地でやりたかったですから」と吉田幸彦監督は正真正銘の地元での次戦に意気込んでいる。
(文=松倉雄太)
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