日本ハムの2軍最多登板はロドリゲス、イニングでは田中
田中 瑛斗(柳ヶ浦)
プロ野球の世界において2軍は若手を育成するだけでなく、ベテランや不振に陥った選手の調整であったり、故障明けの選手の実戦復帰の場など、様々な立場の選手の集合体だ。はたして各球団はどのような状況の選手に登板機会を与えているのだろうか。各球団の2軍における登板数と投球回数をそれぞれ確認してみたい。
日本ハムの2軍における登板試合数上位はロドリゲス投手の24試合、井口和朋投手(武相出身)の20試合、北浦竜次投手(白鷗大足利出身)の19試合の3人だった。
ロドリゲスは開幕から2軍で調整。24試合に登板し防御率4.37の成績を残している。防御率だけを見ると取り立ててよくはない。しかし、5月26日から6月29日までの約1ヶ月間で11試合に登板し自責点0と猛アピール。7月1日に1軍昇格を果たした。1軍でもここまで7試合の登板で自責点がついたのは1試合だけ。防御率1.93と安定感のある投球を見せ試合終盤を支えている。
井口は開幕1軍スタートだったものの4月3日に登録を抹消され2軍で20試合に登板し防御率3.27の成績を残した。7月18日に再昇格を果たすと同日の西武戦で2回を投げ3奪三振を含む完全投球。中継ぎの一角として1軍定着を目指すことになる。
左肘の手術からの復帰を目指していた北浦は19試合の登板で防御率5.40の内容だった。7月16日に1軍昇格を果たすと、そこでは3試合連続で無失点投球と結果を出した。
投球回数では田中瑛斗投手(柳ヶ浦出身)の52.2回がトップだった。開幕時は育成契約だった田中だが2軍で12試合(先発9試合)の登板で防御率4.27の成績を残すと、7月に入ってから支配下登録(復帰)を勝ち取った。1軍初先発となった7月7日のロッテ戦では6回1失点と好投。プロ初勝利をつかんでいる。
田中に続いているのがベテランの金子千尋投手(長野商出身)の52回と、若手の根本悠楓投手(苫小牧中央出身)の44.1回。金子は防御率2.77、根本も防御率2.23と2軍ではしっかりと結果を残した。1軍での先発登板もあり勝ち星をマークしている。
新庄剛志監督は全選手を1軍で起用する方針を打ち出したこともあったが、まさにそのとおり。2軍で登板数、投球回数上位の選手も1軍での機会を与えられていた。
一方で野手に関しては「メンバーを固定していく」と明言していたが、投手はどのような起用法になっていくのだろうか。
<2軍登板数>
24試合:ロドリゲス
20試合:井口和朋
19試合:北浦竜次
<2軍投球回数>
52.2回:田中瑛斗
52回:金子千尋
44.1回:根本悠楓
※2022年8月1日終了時点
(記事=勝田 聡)