今シーズン初の1軍マウンドで見えた吉田輝星(金足農)の成長
高校時代の吉田輝星
現在、パ・リーグ4位に位置する北海道日本ハム。上位進出のためには1つでも多く白星を積み合重ねていきたいところ。そんな中ではあるが、期待の2年目右腕・吉田輝星(金足農出身)が11日の東北楽天戦で先発した。
結果は6回途中で降板。球数98、被安打4、与四死球5、奪三振3、自責点2という結果。勝敗はつかなかったが、今シーズン初めての1軍のマウンドでの先発で仕事はできたのではないだろうか。
ノーワインドアップから流れるような投球フォーム。きっちりと腕を上から振り下ろして回転数の多い140キロ台のストレートは、金足農時代から光っていた吉田らしいさ健在であることを見せた。
そのボールを活かすかのように楽天戦で有効だったのがスプリット。130キロ台の球速帯で、軌道はストレートに近い。プロで活躍するために必要だと考えられていたボールが、楽天戦では発揮され2年目の成長が見えた。
ただコントロールにバラつきがあり、課題も残る投球内容だった。試合で使っていた120キロ台を計測するスライダー、時折投げ込んでいた110キロ台のカーブがより決まれば球速にもメリハリが生まれ、ピッチングの引き出しは増える。
金足農時代からファンを魅了してきた伸びのあるストレートを活かすためのピッチングスタイル。その原型が東北楽天戦から見えてきた。あとはこれを実現するためのコントロールを付けるだけ。ドラフト1位のプライドを胸に北の大地で躍進するのはもうすぐだ。