試合レポート

明石商vs加古川東

2015.10.03

吉高の攻める投球が呼び込んだ2安打完封勝利!明石商、秋初制覇に向けてあと一つ!

2安打完封勝利の吉高壮(明石商)

 引き続き、強い日差しが降り注ぐ[stadium]明石球場[/stadium]での第二試合。公立では言わずと知れた実力校として確かな地位を築きつつある明石商と初優勝に向けてあと2つの同じ公立校・加古川東との対戦となった。今夏も決勝戦まで勝ち進むなど実力が備わっている明石商加古川東がどのような野球を展開し、明石商のペースを崩せるのかがポイント。

 1回表、先攻の明石商はいきなり一死一、三塁のチャンスを作り、4番・小西 翔太(2年)が犠牲飛を打ち上げ、1点を先制。試合に対する入り方など結果を残している学校なだけあった試合巧者ぶりを初回から感じる。

 1点をもらった明石商・先発右腕は吉高 壮(2年)。昨年からの経験者でもあることから新チームも中心となって戦っている。
ここまで勝ち進んできた加古川東は「まぐれ」ではないことを見せつける初回の攻撃。一死から2番・丸田 優介(2年)が左前安打で出塁。続く3番・前嶋 星朗(2年)が犠打を決めて二死二塁のチャンス。迎えた4番・大村 浩士(2年)が放った打球は敵失を誘い、二死一、三塁とこちらも1点を還すチャンスだったが5番・草野 颯(2年)が凡退し得点には至らず。加古川東は相手投手の速球に振り負けないように、各打者が徹底してバットを短く持ち対応しようとしている。

 再び得点機を迎えたのは明石商、4回表の攻撃。
先頭の4番・小西が安打で出塁。後続が繋ぎ、二死二塁として迎えた7番・軽部 賢(2年)のセンターオーバーの二塁打で2対0。続くチャンスでも追加点を挙げて明石商が3対0とリードを広げた。


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2015年秋季大会


5回途中から好リリーフを見せた正中亮多(加古川東)

5回表。流れを変えて、逆転に繋げたい加古川東は先発の大村 浩士(2年)に代えて、正中 亮多(2年)にスイッチ。躍動感ある投球フォームからテンポよく投げ込み7回まで1安打に抑えた。

 ダメ押しの1点が欲しい明石商は8回表。
先頭の4番・小西がバックスクリーンまであともう少しという二塁打を放ち、チャンスメイク。犠打で三塁に進む。ここで全打席凡退の6番・藤井 聖也(2年)を迎えた。ここで明石商はスクイズを決行。見事成功し、明石商が4点目を奪取。

 明石商の吉高はこの得点差があれば十分だった。
短く持ってミートしてくる加古川東打線に対し、「打てるものなら打ってみろ!」と言わんばかりの真っ直ぐを投げ込み、終始相手打線の振り遅れから、三遊間へ内野ゴロの山を築いた。

 最終回も1安打を打たれたがしっかり抑え、試合終了。明石商加古川東との公立対決を制し、決勝へコマを進めた。

 明石商、決勝戦の相手は報徳学園に決まった。同校は挟間監督の就任以降、力はつけてきていたが報徳学園の壁がしばらく敗れず、今夏は初めて完勝してみせた。相手はもちろんだがリベンジに燃えてくるであろう。明石商の秋初制覇に向けて、相手は強豪だが再びの返り討ちで初優勝を飾りたいところだ。

 敗れた加古川東は好投手。吉高の前に2安打完封負け。はっきりと力の差が出てしまった。しかし落ち込んでいる暇はなく、明日は同球場で近畿大会滑り込みでの出場を懸けた3位決定戦で神港学園の対戦する。負けを引きずらず、加古川東ナインはここでもうひと踏ん張りしていきたい。


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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