試合レポート

四国IL・徳島インディゴソックスの高卒ルーキー3投手がデビュー!野手でも敦賀気比出身の高卒スラッガーが豪快弾で福岡ソフトバンクホークス4軍に快勝!

2024.05.12


デビュー登板で自己最速タイ146キロ・2回4奪三振無失点の高橋 快秀投手(多度津)

昨年まで11年連続ドラフト指名選手を輩出し独立リーグ界「虎の穴」として世間一般からも認知されつつある徳島インディゴソックス。

今季は四国アイランドリーグplusの前期公式戦で19試合を終え14勝4敗1分。2位の高知ファイティングドックスに6ゲーム差を付け2022年後期からの4季連続Vへの独走態勢に入っている。それだけでなく、1年目の工藤 泰成投手(名桜-東京国際大)、川口 冬弥投手(東海大菅生-城西国際大-ハナマウイ)、2年目の杉本 幸基投手(大垣日大-日本大)や3年目の石川 槙貴投手(鹿児島城西-九州共立大)といった右腕陣が登板のたびに150キロ超をマーク。12年連続ドラフト指名へも順調な歩みを進める彼らは、5月11日(土)徳島県徳島市のむつみスタジアムに福岡ソフトバンクホークス4軍を迎え交流戦を戦った。

この一戦は練習試合扱いとなるため、25人を上限とするリーグ登録外選手も出場が可能。そこでオリックス・バファローズ、横浜DeNAベイスターズで2軍監督を務めた徳島・岡本 哲司監督はNPB球団と対戦できる貴重な機会を活かすべく、3人の高卒ルーキー右腕を実戦デビューさせることに。先発の最速153キロ右腕荒木 陵之介投手(伊勢崎清明-東京国際大)はこの日最速となる149キロの力強いストレートと、130キロを超えるチェンジアップを自在に投げ分け3回3安打無失点と流れを作った後、期待のフレッシュマンたちが次々とマウンドに上がった。

4回表に登板したのは、最速146キロのストレートとベース上で大きな曲がり幅を見せるスライダーを武器とする髙橋 快秀投手(多度津)が登板。本人は「もうちょっと変化球に曲がり幅が出れば」と反省しつつも、先頭打者の強烈なライナーを加藤 響内野手(東海大相模-東洋大<在学中>)の好守備にも救われ、2回打者6人をパーフェクトリリーフ。4者連続三振の軸となった自己最速タイ146キロのストレートと130キロを超えるスイーパーは、前期中の公式戦起用も十分見込まれる絶品の内容だった。

続いて6回表からは高校3年時夏に最速148キロを叩き出した篠崎 国忠投手(修徳)がマウンドへ。191センチの長身右腕は、7回表には折からの強風によるアンラッキーな2安打もありながら、押し出し四球で1点を失う。それでも大型左スラッガーとして昨年の甲子園でも話題を集めた4番・佐倉 俠史朗内野手(九州国際大附)に対しては「ストレートで押して差し込めた」と、最速143キロ以上の重いストレートで2打席凡退に仕留めることに成功。「いい緊張感で投げられた」長身右腕のこれからに期待したい。

そして8回表は最速145キロ、遊撃手との二刀流としても才覚を見せた身長184センチの善家 朗投手(宇和島東)が1イニングで登板。福岡ソフトバンクホークス4軍の高卒ルーキー・藤田 悠太郎捕手(福岡大大濠)に2点三塁打を浴びるなど持ち味を出すことはできなかったが「よく覚えていない」ほどの過緊張状態をこの時期に経験したことは、今後の糧となるだろう。

なお試合は、6回裏にこれもルーキーの6番・佐伯 大優内野手(敦賀気比)の2ランなどで6点を奪った徳島インディゴソックスが6対3で福岡ソフトバンクホークス4軍に快勝。「まずはみんな投げられてよかった」岡本監督の笑顔は、選手層の厚みがさらに増したと同時に、新たなドラフト候補が登場した手ごたえにあふれていた。

この記事の執筆者: 寺下 友徳

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