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【センバツ出場32校紹介】30歳の青年監督とともに九州初優勝、熊本国府が「由伸投法」右腕とトルネード左腕を擁して初聖地挑む

2024.02.22


坂井 理人・植田 凰暉

2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。

【熊本国府(熊本)=初出場】
創部18年の熊本国府が、昨年秋に次々と強豪を倒し、今センバツ切符を手にして、初の甲子園出場を決めた。熊本大会準々決勝から厳しい試合を勝ち抜き、熊本大会で8季ぶりに優勝すると、九州大会でも勝てばセンバツ有力となる準々決勝で延長10回タイブレークの末に逆転サヨナラ勝ち。準決勝では、昨年夏甲子園4強メンバーが多く残る神村学園(鹿児島)に快勝して、初の九州チャンピオンまで上り詰めた。明治神宮大会でも堂々の戦いを見せた「ニューフェイス」が、今センバツで新たな風を吹かせる。

熊本国府の昨年秋の明治神宮大会1回戦のスタメンは以下の通り。

(三)梅田 悠汰(2年)
(二)野田 希(2年)
(中)内田 海(1年)
(一)中嶋 真人(2年)
(右)岡本 悠生(2年)
(左)山下 勝耀(2年)
(遊)山田 颯太(2年)
(捕)寺尾 真洸(2年)
(投)坂井 理人(2年)

チームの大黒柱は右腕エースの坂井 理人投手(2年)。ドジャース・山本 由伸投手(都城高出身)を参考にしたという「すり足投法」で制球力を磨き、昨年秋のチームの快進撃を支えた。九州大会では3試合に先発して防御率は2.01と安定感を見せた。

さらに、左のサイドから独特のトルネード投法が特徴の植田 凰暉投手(2年)がいる。先発した九州大会準決勝の神村学園戦では、10安打されながらも、押し出し死球だけの1失点完投勝利を挙げ、スタメン中8人が左打者という打線を封じ込むことに成功した。

打線では昨年秋の九州大会で好調だったのは、打率5割を超えた山下 勝耀外野手(2年)と、打率4割を超えた岡本 悠生外野手(2年)。しぶとい打線を象徴する存在で、センバツでも成長した姿に期待できる。

甲子園は春夏を通じて初出場となる。30歳でセンバツ初出場を導いた山田祐揮監督の目標は「甲子園ベスト4」。熊本工で甲子園を経験した青年監督に率いられたナインが、聖地でも快進撃を見せる。

<熊本国府の甲子園実績>
センバツ出場初出場
夏選手権出場なし

<熊本国府の昨年秋の成績>
★熊本大会
2回戦 11-2 天草工
3回戦 11-1 岱志
準々決勝 4-3 鎮西
準決勝 8-4 ルーテル学院
決勝 5-4 九州学院
★九州大会
1回戦 6-2 飯塚(福岡)
準々決勝 7-6 大分舞鶴(大分)
準決勝 7-1 神村学園(鹿児島)
決勝 5-1 明豊(大分)
★明治神宮大会
準々決勝 2-6 関東一(東京)

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この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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