試合レポート

【京滋大学野球】花園大vs佛教大

2023.10.16


3回無失点に抑えた花園大2番手の藤原聡大

花園大が逆転勝ちで優勝に逆王手!最速152キロ右腕の藤原が復活アピールの好リリーフ

<京滋大学野球連盟秋季リーグ:花園大3-2佛教大>◇16日◇第7節1回戦◇わかさスタジアム京都

ともに優勝の可能性を残した2チームによる最終節。佛教大は1勝、花園大は2連勝が優勝の条件となる。1回戦は花園大が逆転勝ちを収めて優勝に逆王手をかけた。

花園大は最速150キロ左腕の小林 純大投手(2年=栗東)が先発。その小林の立ち上がりを佛教大は攻め立てる。1回に四球と安打で1死一、二塁のチャンスを作ると、4番・岡野 翔海外野手(3年=神戸国際大附)の中前適時打で先制。さらに6番・春山 陽生外野手(2年=近江)が中前適時打を放ち、リードを2点に広げた。

佛教大の先発は188センチの長身から最速146キロの直球を投げる赤木 晴哉投手(2年=天理)。しかし、「力んでしまった」と安打と連続死球により、わずか3球で無死満塁のピンチを招く。

ここですかさず國友健一監督がマウンドへ。「初回に取ってくれた2点の貯金はなくしても良い」という指揮官の言葉で気持ちが楽になった赤木は、後続を3者連続三振に打ち取り、得点を許さなかった。

赤木はその後も、得意球のフォークを駆使しながら、要所を締める投球で5回1失点と好投。対する小林も2回に球場のスピードガンで149キロを計測するなど、その後は立ち直りを見せて追加点を与えなかった。

花園大は1点を追う7回から最速152キロ右腕の藤原 聡大投手(2年=水口)に継投。リーグを代表する速球派左腕だが、7月末に右肘を故障。これが復帰してから2回目のリーグ戦登板となった。

「ビハインドの状況だったので、自分が流れを持ってくるピッチングをしようと思って投げました」と藤原は自慢の直球と横に曲がるスライダーが冴え、7回、8回と3人で相手の攻撃を終わらせる。球場のスピードガンでは最速149キロを計測した。

何とか反撃したい打線は8回、先頭の代打・原田 樹内野手(2年=乙訓)が中前安打で出塁すると、続く6番・山田 隼外野手(3年=大阪偕星学園)が犠打を決めて1死二塁とする。さらに7番・行松 碧湖内野手(2年=敦賀気比)が一塁線を破る適時打を放ち、同点に追いついた。

その後、2死二塁となり、この試合が始まる前の時点で打率.467と好調の9番・永倉 暖也捕手(1年=京都成章)が打席に入る。「絶対に初球から振ると決めていた」という永倉はその言葉通りに初球を中前に弾き返すと、二塁走者の行松が生還。恐怖の9番打者の一打で花園大が勝ち越しに成功した。

9回に入ってさらにギアを上げた藤原は、9回を3者三振で試合を締めくくる。終盤に逆転勝ちした花園大が2季連続優勝に望みを繋いだ。

17日の2回戦で勝った方が優勝となる。「明日、勝たないと今日の勝ちの意味がない」と気を引き締める川崎克巳監督。栄冠をつかむのはどちらのチームになるだろうか。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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