試合レポート

【埼玉】準決勝 昌平 vs 浦和学院

2023.10.05


浦和学院4失策と守乱。昌平が対浦和学院戦3連勝で関東へ!

10月に入りやや秋めいて来た県営大宮球場、準決勝の第1試合は優勝候補、Aシード・浦和学院 vs Bシード・昌平との一戦。昨秋、今春と昌平浦和学院に連勝しているがそれはあくまで旧チームでの話。ただ、浦和学院としてはそろそろ勝ちたい所であろう。

先発は浦和学院がエース山浦一心(2年)、一方の昌平は左腕・山根大翔(2年)が登板し試合が始まる。

浦和学院・山浦は187cmと長身だが動くボールや変化球が中心の技巧派投手、一方の山根はMAX140kmの直球が武器のパワーピッチャーである。

序盤は浦和学院ペースであった。

浦和学院は3回表、この回先頭の石田陽人(1年)が四球で出塁すると、続く浅田健輔(2年)がきっちりと送り一死二塁とする。ここで2番・月山隼平(2年)がセンター越えのタイムリー二塁打を放ち1点を先制する。

浦和学院は4回表にもこの回先頭の垣内凌(1年)が死球で出塁すると、続く和田一盛(2年)がレフト前ヒットを放ち無死一、二塁とする。

昌平ベンチはここで先発・山根を諦め、今大会ここぞという所で使うと伝えられていた左腕・石井晴翔(2年)をマウンドへ送る。

それに対し、浦和学院昌平・石井の代わり端を攻め、7番・川原晴斗(1年)の送りバントが野選となり、無死満塁とすると、続く山浦の併殺打の間にまず1点、さらに9番・石田がレフト前タイムリーを放ち3点差をつける。

対する、昌平はその裏、一死から4番・櫻井ユウヤ(1年)が自打球を顔面に当て、治療のため試合が10分間中断する。

ここから試合の流れが変わり始める。

櫻井は結局死球で出塁すると、続く園田耀大(2年)の所で2盗を決める。ここで園田がレフト越えのタイムリー二塁打を放ち昌平が1点を返す。

昌平は5回裏にも、この回からマウンドに上がった浦和学院の2番手・鈴木由馬(2年)に対し、二死から2番・大槻真広(2年)がライト前ヒットを放つとこれをライトが後逸し一気に三塁へと進む。ここで、続く山根がレフト前タイムリーを放ち3対21点差とする。

試合はそのまま浦和学院1点リードで迎えた7回裏、一気に動く。

昌平はこの回先頭の諏江武尊(1年)が左中間へ二塁打を放つと、さらに中継が乱れる間に三塁へと進む。ここで続く石井が左中間へタイムリー二塁打を放ち3対3の同点、二死後、4番・櫻井が死球で出塁し二死一、三塁とすると、続く園田のサードゴロが相手エラーを誘い逆転。さらに6番・渡辺暁斗(2年)がライト線へ2点タイムリー二塁打を放つなどこの回一挙4点を奪い一気に6対3と逆転に成功する。

投げては昌平の2番手・石井が5回以降は内野安打1本に抑える好投を披露する。

結局、昌平浦和学院を6対3逆転で下し関東大会出場を決めた。

浦和学院
「佐藤立羽(2年)君が先発で来るかなと思っていましたが、それでも山根君は捉えられていた。ただ、4回の中断で間が空いて点が入って、山浦も5回まで行かせたかったんですが、継投タイミングも早くせざるを得ず、流れが変わり始めた時にミスが出てしまった。石井君が良くて終盤勝負となった時に課題だった投手陣と外野守備で相手に主導権を渡してしまった。今大会通じて上位に当たりが出ていなかったので今後は上級生が引っ張って欲しい。鍛え直しです」(森監督)
と、悔しさを滲ませた。とにかく守備、特に外野守備が乱れ自滅に近い形で敗れた。元々内野は今夏の甲子園メンバーがそのまま残っており打線には自信を持っていただけにこの敗戦は痛恨であろう。この敗戦を見るとどうしても守備の所がフューチャーされてしまうが、元々は打撃のチーム。それだけにむしろ5安打に抑えられたことが一番の敗因であろう。とはいえ、まずは外野守備の整備からか。

一方の昌平はとにかく石井に尽きるであろう。代わり端こそ打たれたが、6回無失点と好投。腕の位置はやや下がった印象だが、この日は特に外のスライダーの出し入れ、使い方が見事であった。
「山根は夏の悔しさを知っていた。自分達はチャレンジャーなので投手起用やエンドランも含め、攻めの姿勢を見せないと。石井に関しては調子も良く信頼があったので早めに代えた。よくやってくれた」(岩﨑監督)
と、目を細めた。石井は
「YouTubeの動画なども見て研究したり、(旧チームのエース)渡邊俊輔さんの間の取り方を参考に打者心理も意識して投げた」(石井)
そうだが、昨秋関東大会の慶應義塾戦でも先発していた石井が今春、夏は苦しむもここへ来ての復活劇。昌平は地区を含めた4試合でほとんど山根や石井を使わずにここまで来れたのも大きかった。これで2年連続の関東大会出場が決まった昌平。昨秋はスーパーシードながら初戦で慶應義塾に敗れた。雪辱なるか。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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