トラブルに対する適応力
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試合に臨む前のアクシデントやトラブルを予測して、準備しておこう
自分自身の体をよく知り、必要に応じて最適なコンディショニングを行うセルフコンディショニングの考え方は、競技力の向上に欠かせないものの一つです。この中にはアクシデントやトラブルに対する適応力を身につけることも必要であり、想定内のこと、想定外のことを含めていつも通りにいかないときに、いかに良いコンディションを保つかを素早く考えて対応していくことが大切です。
パフォーマンス発揮のための準備に向けた考え方※には、予測とコントロールの2軸を用いてわけると考えやすくなります。すなわち
1)予測もコントロールも不可能
2)予測は不可能だが、コントロールは可能
3)予測は可能だが、コントロールは不可能
4)予測もコントロールも可能
という4つのパターンです。ここから試合や遠征などで起こりえるアクシデントやトラブルをあらかじめ想定しておき、そのときの対応や行動をチーム内で話し合っておくことや、準備をしておくようにしましょう。
1)対戦相手の投手の情報がまったくない場合。そのときにどのようなことを考え、対応していくのか(予測不可能、コントロール不可能)。
2)試合当日にレギュラーメンバーの半分近くが感染症にかかって試合に出られなくなってしまった場合。残りのメンバーでどうやって試合に臨むのか(予測不可能、コントロール可能)。
3)移動中のバスが渋滞に巻き込まれて、試合開始ギリギリになってしまったとき、どのような準備をして試合に臨めばよいか(予測可能、コントロール不可能)。
4)合宿先に使用できるトレーニング施設が見当たらない場合、どうやってトレーニングを継続していくか(予測可能、コントロール可能)。
これら突発的なアクシデントの例ですが、それでもあらかじめ想定し、対策をしておくことでより良いコンディションを維持することができるのではないかと思います。皆さんの活動の参考にしていただければと思います。
参考書籍)アスリートのためのトータルコンディショニングガイドライン
文:西村 典子
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