近本2世・橋本典之が復活! 大阪ガスが東芝に逆転勝ち!<社会人日本選手権>
4回裏に2点適時打を放った橋本典之(大阪ガス)
2年前の優勝チームである大阪ガスに頼れる選手が戻ってきた。それが1番右翼で出場した2年目の橋本 典之である。
出雲高で甲子園に出場し、慶応義塾大では日本一も経験した俊足巧打の外野手。阪神のリードオフマンである近本 光司が大阪ガス出身ということもあり、プレースタイルの似ている橋本は近本2世と呼ばれている。
しかし、8月に死球を受けて右手首を骨折した影響で9月の最終予選は欠場。「予選で迷惑をかけた分、恩返しじゃないですけど、思い切ってプレーしようと思っていました」と今大会に強い思いを持って臨んだ。
「1、2打席目は浮足立っていた」と凡退してしまうが、先輩の室谷太郎から「前に突っ込んでいるぞ」とアドバイスをもらって打撃を修正。1対1の同点の4回裏、二死満塁から中前2点適時打を放ち、勝ち越し点をもたらした。
チームはその後に逆転を許すが、2点を追う7回裏、一死からセンターの左に安打を放つと、50m走で6秒0の快足を飛ばして二塁打とする。さらに続く2番・峰下智弘の中前適時打で生還。この後、大阪ガスは押し出しや6番・山川晃汰の適時打などで逆転に成功。2年ぶりに初戦を突破した。
京セラドームの大阪の隣には大阪ガスの大阪事業所があることもあり、一塁側の大阪ガス応援席は外野まで埋まっていた。橋本の上司も応援に駆け付けていたそうで、「こういうところでたくさんの社員の方々に応援されながら野球をするのもなかなかない。今は本当に幸せです。大阪ガスに来て良かったと思っています」と喜びを感じながらプレーしている。
プロ入りへの思いもまだ捨てていないが、今はチームの勝利が最優先。「とにかく出塁して、足を使ってかき回して、相手に嫌がられるような選手になって、チームが勝てたらそれで良いかなと思っています」と今大会への意気込みを語っていた。