【宮城】1回戦 仙台商vs石巻
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仙台商、中軸機能し14得点 新主将の4番・郷家璃久は貫禄の5打点
<秋季東北地区高校野球宮城県大会:仙台商14-1石巻>◇12日◇1回戦◇鹿島台中央野球場
仙台商は13安打14得点と打線が爆発し、5回コールド勝ちを収める好発進を切った。初回、6番・加藤 空外野手(2年)の2点適時打などで3点を先制する。2回にも4点を奪いリードを広げると、4回は6連打などで7得点とたたみかけ試合を決めた。投げてはアンダースローの大友 光晴投手(2年)が4回1失点と試合をつくり、最終回は「背番号1」の作田 光哉投手(2年)が締めた。
新チームは経験豊富な選手が多く、中でも3番・熊坂 勇星外野手(2年)、4番・郷家 璃久内野手(2年)、5番・佐々木 康介内野手(2年)のクリーンアップは1年次からスタメンを張る。この日は熊坂が3打数3安打、郷家が2打数2安打5打点、佐々木が2打数2安打2打点と各々が期待通りの打撃を披露した。
4番の郷家は2回に2死満塁から右翼線へ走者一掃の3点適時三塁打を放ち、4回には1死二、三塁の好機でまたしても右方向への2点適時二塁打を飛ばした。「うしろにつなぐことを意識して、自分のバッティングができた」と手応え十分の2本だった。
新チーム発足後は郷家、佐々木、佐藤 志太捕手(2年)の三人が日替わりで全体練習をまとめ、今大会は下原俊介監督が「誰が見てもチームを引っ張る存在」と評する郷家を主将に据えた。
実力と実績を兼ね備える、個性の強い代なだけに、まとめるのは一苦労。郷家は「新チームになってから、みんなの向く方向がバラバラになってしまっていた。去年から試合に出ている2年生が多いにもかかわらず、みんな自分のプレーに精一杯になって周りが見えていなかった」と顧みる。それでも、東北大会出場という具体的な目標を設定してからは、少しずつ一体感が出てきた。
今夏は第2シードながら初戦で敗退。仙台城南にタイブレークの末、6対7で敗れる悔しさを味わった。「あの悔しさがあったからこそ今がある。3年生には感謝しかない。この秋、恩返しをできるよう、自覚と責任を持ってチームをまとめていきたい」と郷家。仙台商「黄金世代」の快進撃が始まろうとしている。
(取材=川浪康太郎)