1回戦 多摩大目黒 vs 明大中野
＜秋季東京都高校野球大会：明大中野10－0多摩大目黒（5回コールド）＞◇2日◇1回戦◇佼成学園
明大中野は、夏までのチームはエースの中村 海斗を中心とした守りのチームという印象があった。夏は野手に2年生が多かっただけに、秋は夏の経験者を中心とした打撃のチームに変わりつつある。といっても、エースの佐伯 魁栄も力はある。もともと二塁手で、その時から横手投げ。その特性が投手として生かされ、横からクロスするような投球で打者を打ち取る。5回を投げて安打は多摩大目黒の5番・内田 龍志の左前安打の1本だけ。奪三振は3と決して多いわけではないが、安定した投球で攻撃にリズムを作る。また明大中野は夏までは牧田 健吾が捕手であったが、牧田は一塁手になり、一塁手の臼井 良太がマスクをかぶる。「肩も良いし、意図のあるリードをします」と明大中野の岡本良雄監督は臼井を評価する。
牧田は一塁に回ったことで、打撃が生きることになる。明大中野が1点リードして迎えた2回、7番の牧田の二塁打でチャンスを作り、敵失絡みで生還する。さらにこの回、1年生の坂本 裕太郎の本塁打も飛び出し4点を挙げる。3回はこの回先頭の6番・藤崎 理央が本塁打を放ち、1点を追加。4回も牧田の2点適時打で2点。5回は敵失絡みで1点を挙げた後、最後は4番・高橋 駿太のスクイズでこの回2点目。10対０の5回コールドが成立した。
試合後、明大中野の岡本監督は「いい戦いができました」と笑顔で語る。まずはこの秋の戦いとなるが、今後さらに伸びていくことを感じさせる、明大中野のこの試合の戦いぶりであった。
